03 ろうの神
「おい、起きろ」
目が覚めるとそこにはイサナがいた。
(そうか俺死神と同居することになったんだ…)
「どうしたんだよ…」
「腹が減った。朝食を作ってほしいのだが。」
神浜は眠気のせいで怒る気にもなれなかった。
「冷蔵庫にパンがあるからそれでも食ってろ。」
そして神浜はまたまた眠りにつこうとしたとき、イサナが再びしゃべりかけてきた
「そうか、わかった。あとお前、今日は走らないのだな。」
その言葉に神浜はビクッとして近くにあった目覚まし時計に手を伸ばす。
「なんだまだ6時じゃないか…」
神浜はほっとしてからイサナに言った
「6時半になったらおこしてくれないか?」
「断る。私はお前の母親か!?」
「そりゃそうだ…」
神浜は仕方なくベットから出た。居間に行き、冷蔵庫のパンを取り出してイサナに一枚わたしてイサナに聞いた。
「そういえば、神の刻印を持ってる奴って大体何人ぐらいなんだ?」
「分からん…確認されただけならお前を含め3人といったところか。」
「そんなに少ないんだな…」
「当たり前だ、神に近い奴が大勢いてたまるか。」
「そうか…」
神浜はパンを食べ終わり時計を確認する。
「こんなに早く起きたことないから暇だなぁ。」
時計はまだ10分しか進んでいなかった。
「暇なら散歩にでも行けばどうだ?」
「はぁ?嫌だよこんな朝早く。」
「そうか…?思わぬ出会いがあるかも知れんぞ。」
「どういうことだよ。」
「言葉のままだ。」
「っち、そこまで言うんなら散歩にでも行くか…」
「出会いがほしいのだな…」
イサナがポツリとつぶやく
「うるさいな。まぁついでに自販機でジュースでも買ってくるよ。」
と言い神浜は外にでた。すると小さな少女が家の前を横切った。神浜はそれが人間ではないとすぐわかった。白い髪に白いワンピース白い肌…全身真っ白の中で赤い瞳と頭にともる炎が目立っていた。神浜はその少女を追いかけ声をかけようとしたが、そこにはもうその少女はいなかった。
「奴の寿命はそんなに長くないな。」
いきなり後ろから声が聞こえて神浜は叫んでしまった。
「なんだよイサナ…」
「思わぬ出会いがあっただろ?」
「…否定はしないがな。あいつは何だ?」
「あれはろうの神だな。」
「ろう…?」
「あぁ、ろうそくなどに使われるろうだ。見るからに産まれてから7年ぐらいか…」
「神様ってそんなに寿命が短いのか?」
「いや…我々は100年までは人間と同じように老いて100年以降には腕に寿神の証をつけ、自分の気に入っている姿で何千年と生き延びる。」
「それでその証がなくて見た目が人間の7歳ぐらいだからか…。でも何でさっきの子だけそんなに寿命が短いんだ?」
「神の死は二つ、信仰がなくなりそのまま自然消滅か、自分で神の力を完全に消耗し消滅するかだ。そして奴は後者だな。」
「なんでそんなこと…」
「それは頭の炎だ。ろうの神は信仰はあるものの寿命は短い、なぜかというと産まれたときからあの炎のせいで自分の力を常に放出しているからだ。そんなことを何年も続ければ消滅するに決まっている。」
「どうしたらあの炎を消せるんだ?」
「何でそんなこと聞くんだ?」
「あの子を助ける。」
「別にかまわないだろう。あの子を助けたところで代わりなど他にいる。同じ神が存在しないと思ったら大間違いだ。」
「でもあの子は1人だ。」
イサナはしばらく考えてしゃべりだした
「仕方ない奴だな…ろうの神は自分で炎を制御することができる。しかしそれは個人の意思だ。炎を止めたいという強い意志に反応して炎が止まる。だから私たちがどうこうじゃないんだ。」
「それだけ教えてもらえれば十分だ。」
神浜は散歩を諦めて家に入り時計を見た。
「それじゃぁ俺は学校行くから。」
神浜はカバンを持って家をでた




