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 みかんがめろんをみつけて「割れてしまったカップを見せてくれませんか?」とお願いすると、めろんはみかんになぜ割れたカップを見たいのか聞いた。

 みかんがカップが割れてしまった理由を探しているというと、少し悩んでからめろんは「わかりました。いいですよ。でもお嬢様には内緒にしてください。危ないから捨てなさいって、本当は言われているんです」とにっこりと笑ってめろんは言った。

 お嬢様の割れてしまったカップはめろんの部屋にあった。(捨てないで隠していたようだ)めろんが白い布を慎重にほどくと、そこには二つに割れた白い陶器のカップがあった。よく洗ってあるようで、カップは綺麗で、とても捨てようと思っているようには見えなかった。

 割れているカップを見てめろんはとても悲しそうな顔をした。(しゅんとして狐の耳としっぽがぺたんとなっていた)

 みかんはそんなめろんを気にしながらカップを見る。

 白い陶器のカップは半分に割れていた。細かいかけらもほとんどなくて、くっつければぴったりともとの形に戻るような、とても綺麗な割れかたをしていた。床に落としたり、なにかがぶつかって割れたようには見えなかった。カップは自然に二つに割れたような気がした。それはりんごが言っていたように『長い時間がたってカップの寿命』がきたのかもしれない。白い陶器のカップはとても美しい綺麗なカップだったけど骨董品ではあったから、いつ割れてもおかしくないように思えた。

「みかん。あなたはどう思いますか? お嬢様のカップはなぜ割れてしまったのでしょう?」とめろんは言った。

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