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If story RPG  作者: 凛々音
第一章 RPGの世界
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風見圭介

突然だが・・・RPGの世界へ行ってみたいと思ったことはあるだろうか。

RPGゲームをしている最中、いつも頭によぎる質問を今も絶賛ゲームに没頭しながら、

頭の中で、居もしない誰かに語りかけてみる。


最近流行りの異世界転生モノのラノベなんかでは、

異世界に召喚されないかなあ・・

などと願っているやつもいたりするが・・・


異世界に転生して、転生したらそこは戦場でした・・・とかでも、

即順応して戦ったりとかできるんだろうか・・・


ちなみに俺は・・・こんな世界の中に行ってみたいなどと思ったことは1度もない!と即答させてもらう。


RPGをゲームとしてプレイするのは好きだが、それは自分の身に実際に危険が及ぶ可能性がないからだ。


もしも本当にモンスターと戦わなければいけないとしたら、

多少のお金やら、いるか、いらないかわからないアイテムやらの為に命をかけるなんてあり得ない…。

勇者として称えられたり、英雄として、羨望の眼差しを思いのまま・・・なんて

誰もが夢見るような展開になる可能性もあり得るとして・・・

が、その前に死んだらどうするんだ・・・おそろしい…


話はRPGの話に戻るが、俺はRPGをプレイするとき、

最初から攻略本片手にRPGをプレイする。


序盤にレベル上げサボって、ボス戦でやられたり、

アイテムが手に入らず、

強力な武器が手に入れられなかったり、

サブクエスト取りこぼして、

見たいエンディングが見れないなんてのは御免だから。


だが1番の理由は、

たとえゲームの世界であろうと、

ボス戦なんかで1回やられれば、

立ち向かう気が削げてしまうようなヘタレだから…


実際にやられたらやめるのか?

やめないさ。

やめないよ。だけど、もう2度とやられないように準備バッチリにしてからしか、()()()立ち向かわない!



で、それでも本当は怖いくらいだから、

最初から、攻略本の力を借りて、

最速で主人公(自分)とパーティーを、最強にする。


それが、HPゲージがイエローになる事すら怖い

俺の、RPGプレイスタイルだ。


命は大事!

当り前のことだが、

俺 風見圭介は、

ゲームの中ですら主人公(自分)やパーティーメンバーが死ぬのが怖い!




そんな俺。



そんな俺が…

なんで…どうして…

こんな世界に…


「だれか…マジで本気で、誰か助けてくれぇーー」











1時間前…PM9:00

このヘタレ 

風見かざみ 圭介けいすけ17歳 


は、自宅でRPGゲーム【If story7】

をプレイしていた。


分岐はそれほど多くないが、

分岐で選んだ選択肢によってエンディングが異なるタイプのゲームだ。


このヘタレ いや、圭介は、

今回もプレイするにあたり、

最初から攻略本2冊を片手に、

最終ページから読み、

見たいエンディングを決め、

プレイしていた。


ゲーム自体は予約し、発売日に購入していたが、完全攻略本が出るまで待ってからのプレイだった。



圭介は、高校2年生 

高校から帰り、バイトに向かい、

その後、なんやかんや終わらせてからがゲームの時間だ。

今日はバイトはなく、いつもよりも早くゲームを始めた。



ゲームは中盤あたり。

圭介は、

いつものプレイスタイルで、パーティー全てのレベルを上げながら進み、すでにクリアが可能なレベルに達していた。


レベル56 

先に発売日からプレイし、クリアした友人が、ラスボス戦に挑み、無事勝利できたレベルよりも1つ上のレベルだ。


まぁ、圭介にとっては、

こんなレベルでボス戦に挑むなど有り得ないことである。


圭介は、全てのパーティーメンバーに最強の魔法と、召喚技などを最高レベルで習得させるまで、ラスボス戦には挑まない。

特にシリーズ1から今まで、

召喚獣コンプリートは圭介の最大の目標だ。

美しいグラフィックの、華麗な技を繰り出し、勝利する。

圭介にとって、ラスボス戦は、最強レベル技の発表会なのだ。


そんな中、中ボス戦をクリア後

攻略本では、

倒した中ボス【ネフティナータ】が

統治していた街で、

【村長に話を聞く】→次の(ピステ)への行き方を教えてくれる

と書いてあった。


圭介は、村人から感謝の言葉とアイテムをもらい、早速 次の街への行き方を教えてくれるはずの村長に話しかけた。


すると、村長は、こう答えた。

『東のピステに行くにはこれが必要だ。ケイ 君にこれを授けよう』


その瞬間だった。

村長が差し出した左手の上にあった

蒼い宝石が光った。


暗い部屋の中、ゲーム画面の光だけを映したテレビが 目が眩むような光を放ち、

「眩しっ!」

思わず声が出て、腕で目を覆った。


あまりの眩しさからか、目眩のような

浮遊感を覚え、

目を開けると…そこは…


「あーも急に眩しいっつーの」

完全に目を開ける前から

圭介は、コントローラーを操作しようと両手を動かす。


あれ?

コントローラーどこやった?

床を撫でるように手探りしながら目を開ける。


圭介の背中に悪寒が走る…

なんで?!

圭介がまず驚いたのは、掌の感触

部屋のマットの感覚ではない。


草…?


冷たく、短い草が、掌を刺す感覚。


ちょっ…ウソだろ…



次に圭介の目に飛びこんできたのは、

先程まで、ゲームの中で

【ネフティナータ】と戦っていた草原だった。




















 

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