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ツールの話をしよう  作者: 九曜双葉
テキストエディッタ
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サクラエディタの便利な機能(入力補完)

 優秀なエンジニアには良いツールを与えよ。

 良いツールは生産性を上げる。

 思考の速度についてこれない設計ツールに存在価値はない。


 思考を言語化するに際し、その大部分は欠け落ちる。

 言語化に成功した思考をテキストに落とすまでに更に大部分が欠け落ちる。

 私の画期的な思考、素晴らしい思索は原稿に落ちるまでに鮮度を失い、つまらない陳腐なものに変貌してしまう。

 同様に私の脳内で作曲された壮大なシンフォニーは永遠に楽譜に落ちることなく失われる。

 悲しいことである。


 シドニー・シェルダン先生は口述筆記をしているという。

 先生の思考はリアルタイムで先生の口から空中に発せられ、優秀な筆記者がそれをテキストに落としていく。

 そういうシステムが構築されているらしい。

 シドニー・シェルダン先生の思考の速度に、先生の口述は追いついているのだろうか?

 追いついているのならば、理想のシステムであろう。


 個人的にやるならば、ボイスレコーダーに口述すれば良い。

 それを自分でテープ起こしするのだ。

 赤面せずに自分の声をテープ起こしできるのならばやってみる価値がる。


 森博嗣先生は時間あたり六千字を筆記するという。

 最も優秀なキーパンチャーは一分あたり四百タッチ程度。

 ワードプロセッサ、もしくはテキストエディッタで一分あたり百文字を入力する。

 思考しながらという制限の中、相当早い。

 真に神と言うべき。


 Wimdows標準のIMEは私にとって制約でしかない。

 私の想いを文字にするのに時間がかかり過ぎる。

 IMEが悪いのではない。

 私がIMEを使いこなせていないのだ。


 IMEにも学習機能があり、過去入力した単語や用例を、学習してゆく。

 よく使う単語や用例はIMEに登録することもできる。

 これにより入力速度は上がっていく。

 そういうものらしい。

 しかし何故か私の登録した単語は一発では現れず、私の入力は一向にIMEは覚えてくれない。

 その理由を私は理解できないでいる。


 サクラエディッタには入力支援機能がある。


 単語を登録して、その単語の先頭から一部分を入力した後、「Ctrl+Space」を入力すると残りを補完してくれる機能だ。

 使い方は次の通り。


 「設定」から「タイプ別設定(Y)」から「支援」タブを選び「単語ファイル(w)」のテキストボックスの横[(1)...]のボタンを押下する。

 開くフォルダに「キーワード.txt」というテキストファイルを作成し、そこに一行に一単語、単語を記載する。

 例えば以下。


―――――――<ここから>―――――――

アレクサンダー・フォン・ツェムリンスキー

エゴン・ヴェレス

ハンス・アイスラー

ハンス・イェリネク

ハンス・エーリッヒ・アポステル

ヴィクトル・ウルマン

ヨーゼフ・マティアス・ハウアー

カールハインツ・スッセル

ニコラウス・フィドルフ

ルネ・レイボヴィッツ

ロベルト・ジェラール

ノルベルト・フォン・ハンネンハイム

ニコス・スカルコッタス

ご名答。死ぬ前に真理に触れられて良かったな。

―――――――<ここまで>―――――――


 セーブする。

 そして「単語ファイル(w)」のテキストボックスに「キーワード.txt」を登録し、「OK」とする。

 「ハ」と入力しその後、「Ctrl+Space」を入力すると以下の選択枝が出る。


 ハンス・アイスラー

 ハンス・イェリネク

 ハンス・エーリッヒ・アポステル


 上下カーソルで選択し、「Enter」キーで確定すると入力補完される。

 「ヨ」と入力しその後、「Ctrl+Space」を入力すると「ヨーゼフ・マティアス・ハウアー」が入力補完される。

 「ご」と入力しその後、「Ctrl+Space」を入力すると主人公の決め台詞を補完してくれる。


 おお! これを用いれば条件次第では一時間あたり六千文字を達成できそうではないか。

 神へ近づくための第一歩。

 先は長いが、偉大な一歩だ。


 同様のことは確かにIMEの辞書登録でもできる。

 しかしIMEは小説の執筆にだけ使うわけではない。

 Office Wordで仕事の資料を作成しているときに訳の分からない変換が頻発されるとイラっとくる。

 自分で登録した単語であれば尚更だ。


 その点、サクラエディタの支援機能の単語ファイルは差し替えことができる。

 複数の小説を平行して執筆しているのなら、小説ごとに単語ファイルを用意し、それを差し替えれば効率が良い。

 登録した単語は必ず出てくるし、登録していない単語は出てこない。


 サクラエディッタの素晴らしさを実感していただけると嬉しい。

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