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ツールの話をしよう  作者: 九曜双葉
テキストエディッタ
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サクラエディタの便利な機能(アウトライン解析)

 小説をテキストエディッタで執筆するに当たり、私は章見出しを「■」ではじめ、各話の見出しを「●」としている。

 現時点、私はそのルールでこの文章をサクラエディタで書き進めている。

 「F11」キーを押して見よう。

 「テキストトピックツリー」というウインドウが現れて、執筆中のテキストファイルの見出しが表示される。

 カーソルキーの上下キーに項目を選択でき、左右キーでより項目を開いたり、閉じたりすることができる。

 また「Enter」キーでその行にジャンプすることができる。

 「テキストトピックツリー」のウインドウは「Esc」キーで閉じることができる。


挿絵(By みてみん)


 別に「■」や「●」でなくても構わない。

 適当な記号を選んでルール決めして執筆を続けると、エディッタのほうで勝手に分析してくれる。


 これは「アウトライン解析」という機能で、ソースコードの関数や宣言を抽出し、管理するためのものだ。

 しかし単なるテキストファイルであっても有効に効力を発揮する。

 ただし、その為には一定のルールを課す必要がある。


 小説家は孤独である。

 いや、ワナビは孤独である。

 職業小説家はそうでもないかもしれない。

 編集者や校正者が客観的な視点で批評してくれるのだろう。

 残念ながら「小説家になろう」に投稿しようとしているワナビに、そんなプロレベルの客観的な批評をくれるものは居ない。


 居るのは好き勝手に批評する身内と投稿後のシビアな批判だけであろう。

 批判をもらえるのはだ幸せなのだろうか?

 多くは批判ももらえないまま、埋没するものらしい。

 恐ろしい世界である。


 私のようなワナビは、孤独に「小説家になろう」の海をぎ出していかなければならない。

 そこで客観性を持つことは重要である。

 多くの先駆者のアドバイスに耳を傾け、そしてそれを着実に実践していかなければならない。

 多くの作法としてのアドバイスを知り、それをルールとして己に課す。

 そして、そのルールが遵守されているのかをチェックすることさえ、己の仕事である。

 行きつけの散髪屋の兄ちゃんは、たまに車雑誌のコラムを執筆しているという。

 彼はかつて車雑誌の編集者をしていて、自動車レースのライセンスを持っているらしい。

 今でも、かつての仕事の伝手つてで、趣味と実益を兼ねてコラムをたまに執筆しているという。


「いや、推敲すいこうはするけど、自分で校正なんかしたことないですよ。

 そんなのは校正担当者がやるもんですわ。

 執筆者は納期と執筆内容に責任を持つだけ」


 彼の言に従えば、執筆も校正も自分で責任を持たなければならないアマチュアのほうがより大変であるということになる。

 もっとも彼は、俺はそんなに校正指摘、受けた事無いけれどね、と笑う。

 プロは品質自体でもプロたる必要があるのだろう。


 話が逸れたが前述したアウトライン解析機能もまた、己の作品を客観的に解析するツールとなるだろう。

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