入学式
やっぱ文章下手だな…
ご意見、ご要望ありましたらコメントください。
新入生は、まず体育館に案内された。入学式をやってから教室に集合らしい。ちなみに、俺達三人は全員同じC組だった。…ツッコミはなしの方向で。
校長の話が終わって、新入生挨拶。
壇上に上がっていく一人の少女が見えた。
「新入生代表、一年C組、流 彩 (ながれ あや)。私たち新入生は…」
挨拶が終わると同時に、横から渉が話しかけてくる。
「おいおい、あの娘めちゃくちゃ可愛くなかったか?」まあ…それは認める。黒色の長い髪が波打ってたし、顔もちょっと吊り目だけど整ってた。100人のうち100人はかわいいって思うだろう。「あぁ〜、いいないいな。彩ちゃんか〜。C組って言ってたから同じクラスか〜。バラ色の高校生活が待ってるぜ〜!!」
こいつは、なぜ話したこともないような人を名前で呼べるのだろうか…
まあ…無視しよう…
入学式が終わって、俺達は教室に向かった。ここで簡単な説明があって今日は終わりだ。
ガラガラガラ。教室のドアが開いて、女の人が入ってくる。
「あー、お前ら静かにしろ。で、席につけ。」
綺麗な人だ…
少し赤みがかった髪を首のところで一まとめにして、ニヒルな笑みを浮かべている。
「あたしが、今日からこのクラスの担任の 川西 奏 (かわにし かなで)だ。よろしく。」「担当は、数学。あたしの授業は厳しくいくつもりだから、そのつもりで。」
…威圧感がすげぇあるな。綺麗な人だけど怖いな…
その後は、プリントが配られて終わりになった。
「おーい、蓮、秀矢。ちょっとちょっと。」
なんだ?渉が呼んでる。俺達は顔を見合わせながら、渉に近寄る。
「二人とも、重大な話がある。」
渉がいつになく真面目な顔をしている。何の話か気になってきたな。
「…彩ちゃんと恋人同士になりたいんだ。」
…はい?
いきなり意味不明なことを言い出した渉。「あ、わかんない?いや、だからさ、彼女みたいな可愛いこと同じクラスになれたんだよ?もしかしたら、付き合ってくれるかもしれないじゃんか。だから…」
それ以上は聞いてなかった。いや、聞く気がなかった。こいつの話を真面目に聞いた俺が馬鹿だった…
蓮も同じことを思っていたらしくて、二人顔を見合わせて溜め息をつく。
「つーわけで、行くぞ、二人とも。」
渉が俺達の手を引っ張る。つかさ…
「なんで俺達も行かなきゃならんわけ?」
そうそれだ、蓮。よく言ってくれた。
「そんなの決まってるだろ。一人じゃ怖いからだよ。」
…おい、いまこいつを真剣に殺したいと思ったのは俺だけか?渉はそんな俺の気持ちも知らずに、ぐいぐい進んでいく。…ま、俺も嫌なわけじゃないからな。付き合ってやるか。
「おーい、流さーん。」
あれ、ちゃんと名字で呼んだぞ。まあ流石のこいつも本人の前で名前を呼んだりはしないか。
「なに?えっと…」
「あ、俺高西渉。よろしく。で、こっちの二人が…」
「えっと…松本秀矢です。」
「風間蓮。」
なんで俺敬語なんだ…
「よろしく、三人とも。それで…何か用?」
「初めて見たときから好きでした!付き合って下さい!」
…おいおい、こいつ英雄すぎだろ。どんだけはやい告白だよ…
「ごめんなさい、有り得ないわ。」
あ、終わった。まあ、当然か。普通こうなる。
「あ、いきなりですまん。こいつこういう奴だから気にしないでくれ。」
「ええ、そういう人中学にもいたから慣れてるわ。」
…こんな奴が、この世にまだいるのか。世も末だな。とりあえず、俺と蓮は下で放心状態の渉を抱える。
「じゃ、また明日。」
「ええ、これから一年間、よろしくね♪」
輝くような笑みを浮かべる流。一瞬見とれてしまう。ただ、その笑みに若干暗い蔭がさしているように見えたのは、俺の気のせいだろうか…