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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

目が覚めたら全裸のダークエルフがいた

作者: エコー

「いつぅ~」


酷い頭痛で目が覚めた、完全に二日酔いだ


周りを見渡すと俺が借りている家、見馴れたボロ小屋だ


記憶が定かじゃないが


起き上がり、痛む頭を押さえつつベッドから降りようとした時


「ぽよん」と手に柔らかい感触が


驚き布団を捲ると、全裸の女がそこにいた


幻覚かと思い、霞む目を擦るが、全裸の女は居たままだ


全裸の女をよく見ると、褐色の肌に、美しい銀髪、体型は肉感的で、男なら誰でも一晩お願いしたくなるようなって


美しい銀髪の髪から、尖った耳が飛び出していた



まてまてまて、これダークエルフだよな? 大陸でも珍しいとされる種族、力、魔力ともに高く長命とされる希少種


落ち着こう、まずは飛んだ記憶を思い出そう


俺は布団をダークエルフにかけ直し、そっとベッドを下りて椅子に腰掛ける



「ふう~」と息を一つ吐き出し、記憶をさかのぼる



俺の名前は、ジンと言い23歳の傭兵だ


15の時に村から飛び出し、今もいるここ、神々の遊技場と言われるゴッドガーデンにいる


この大都市は、ダンジョン、タワーから闘技場に賭博場、何から何まである


金と力が物を言うこの町では、仕事も腐る程ある、傭兵とはダンジョン、タワー、闘技場などや護衛まで何でも屋だ


傭兵はそれらの依頼を受けたり、自分で雇ったりと様々だ


一攫千金を狙う者たちで溢れかえるゴッドガーデンには奴隷も数多くいる


奴隷と言っても女奴隷は少なく、主に傭兵だった者が破産し身売りする事が多い


女奴隷を侍らせてハーレムなんて庶民には到底無理な上に、ここには遊郭も有り女には困らない


俺はそんなこの町で、無理することなく適当に稼ぎ暮らしている


腕は平均より上だが、若い時に無茶こいて死にかけてからは、安全な仕事をこなして暮らしている


そんな俺の生き甲斐は、仕事終わりに一杯やる前のゴッドくじだ


その場で削り直ぐ当たりハズレが分かるくじを毎日引くことが俺の楽しみなのだが



昨日も仕事を終えた俺はゴッドくじを引き、硬貨で削っていると、7、7、7、7と四連続7が続く


おい、次7なら1等の1億ゴッツだぞ!?


震える手で、恐る恐る削ると、7


「きたぁーーーーーーー!! はい俺かちぐみーーー!!うおしゃあおううううううう、ゲホッゲッフ」


と周りから変質者を見るような目線を向けられるが、冷静になり隠れるように銀行に直行


口座代わりにもなっている自己認識カードに入金を済ませた


カードをなぞると、1億130万の文字が浮かぶ


キタキタキタキタキターーーーーーーー!! どーしよこれ


1億ゴッツとなると、慎ましく暮らせば一生暮らせる


いやまてよ、この金を資本に実力者の傭兵達と契約をしてダンジョンにタワーと荒稼ぎも悪くない


いやいや、酒場のオーナーになって、日がな一日そこで飲んだくれるってのも


いい! いいよ! スキップしながら街中を進んでいると


遊郭街が目に入る


いっちゃう? 今日くらいやっちゃう?


いやいや、ここは何時もの酒場で豪遊としゃれこみますかぁ~~


こうして俺は何時もの酒場で、何時もより高い酒を飲んでいたのだが


ここから記憶が曖昧だ、頭痛を堪えて思い返してみる


ああ、そうだ俺が気分良く飲んでいると、そこにシケタ顔をした小太りの爺さんが隣の席でチビチビやりだした


この世の終わりみたいな顔をしてたんで、奢ってやるよと一緒に飲み始めた


意気投合して飲み進め、ああ思い出してきたわ


「おい爺さん、んなシケタ顔しねーで、ほらのめのめ」


「儂はもうおわりだ、うぅぅ」


「なーに泣き出してんだよ、聞いてやるから話してみろよ?な」


「儂は奴隷商人をしとる、飛び切りの奴隷を仕入れてきたんじゃよ」


「お~いいじゃね~か」


「よくないわい!! 買い手が付かんのだ!!」


「飛び切りなんだろ? そのうち売れるさ、きにすんなよな?」


「飛び切りも飛び切りじゃ! ダークエルフじゃ!」


「お~そりゃまたすげーな、長いこと此所にいるがみたことねーよ」


「そうじゃ! その上、飛んでもなく美しい! しかも処女じゃ!!」


「お~、んなにすげ~なら直ぐ売れるって爺さん」


「儂の全財産かけて仕入れたんじゃ借金もしての、このゴッツガーデンなら売れるとおもったんじゃ」


「あれか返済がちけーのか?」


「そうじゃ、このままでは首を吊るしかないんじゃ儂は!!」


「落ち着けって、な? で、いくらなんだよ?」


「1億じゃ」


「ぶっーー、そりゃいくらなんでも無理だろ、爺さん」


「この町は夢と欲望の町、ゴッツガーデンじゃろ?! どいつもこいつも夢がないんじゃ!!」


「んだと爺さん? バカヤロー夢ならあるっつうの、俺はゴッツドリーム掴んだんだぜ?」


「なーにがゴッツドリームじゃ! どいつもこいつもケチくさいシミッタレじゃよ!」


「おーし分かった爺さん! 俺がゴッツドリームみせてやんよ! 買ってやんよ! そのダークエルフ」


「馬鹿なこと言うでないわ! ダークエルフの終身奴隷じゃぞ? こんなとこで飲んどる奴に、1億ゴッツ払えるわけないわい!」


「よーーし分かった! 買うわ、買ってやんよ! 即金だ!」


てな感じで、べろべろのまま契約をしてダークエルフを家に連れ帰って、いたしたわけだ、、


認識カードを指でなぞると、20万ゴッツの文字が浮かび上がる


「馬鹿か俺はぁ!? あァァァアアアア 何してんだぁーーーーー!」


「う、う~ん」


とモゾモゾとベッドでダークエルフが動く


落ち着け、落ち着こう


返品? 無理無理、やっちまってるし終身奴隷契約は確か死ぬまで破棄不可だったはずだ


しかも残金20万ゴッツだ、二人なら2ヵ月、もって3ヶ月だ


やべぇよ、ゴッツドリームが一転、ホームレスになりかねん


ダークエルフは確か戦闘に秀でた種族だ、しかしやれんのか?


なんてこった優秀つっても、腕利きの傭兵を複数雇った方がいいに決まってる、しかも1億だぞ1億


やるしかねぇ、まずはこいつを起こして


「おい、起きてくれ」


「ん~ご主人様、激しすぎ~」


ああ、うん、なんかごめんなさいってそうじゃねえよ!


「おい、起きろダークエルフ」


むにゃむにゃ言いながらも起き上がるダークエルフに


「えと、俺がお前の主人? のジンだ」


「よろしくね、ご主人様」とウィンクをするダークエルフ うん、可愛い


「ジンで言い、それでだ金が無い」


「ふむふむ?」


「いやだから、お前を買って金がやべーんだよ」


「ふむふむ?」


「いやだから、お前、ダークエルフは戦闘は得意なんだろ? お前はやれんのか?」


「リディねジン、私はリディ」


「ああ分かった、でリディはやれんのか?」


「やるのはジンで、やられたのは私でしょ?」とモジモジしてるが、うん可愛いけどね!下ネタじゃねそれ?!


「リディ、まじで金がやべーんだよ、戦えるのか?ってことだ」


「ああ~、おねーさんにまっかせなさ~い」


「やれるって事でいいんだな? じゃタワーで常備依頼の角取りで試すがいいか?」


「おっけ~ジン」


それからリディを連れて、行き付けの中古武具屋に行き、リディに剣と軽装の服とプロテクターを買った


残金10万ゴッツ、やべぇ来月の家賃払ったら残り3万ゴッツしかねえ


今からやる常備依頼とはタワーの1階にいる角ウサギを狩りドロップアイテムの角を集める事だ


この角から回復ポーションを作れるとあっての常備依頼だが、1階とは言え誰でもやれるか?っというとそうじゃねぇ


ウサギは複数でいることも多く素人が手を出すとあの世行きだ、こいつの腕を見るには丁度いいだろう



そして俺達はタワー内へ、「ほー、ほほー、おおー」と感動しきりのリディを連れてウサギを探す


いた、2匹か、一様手本を見せとくか


「おいリディ、先に手本を見せるから、次はお前な」


「りょうか~い」と気の抜けた返事


俺がウサギに近付くと、2匹は俺に角での突進を仕掛けてくる


俺はヒラリとかわし手に持つ剣でウサギ達の後頭部に一撃を加える


「きゅ~」「きゅきゅ~」と泣き声を上げウサギ達は煙に変わり、角がドロップする


「こんな感じだ、いいか?」


したり顔でサムズアップをしてるが平気かこれ?


丁度良く直ぐに1匹のウサギが見つかり任せてみると


無駄な動きが多いが素早くかわすとウサギの後頭部に「ゴィ~ン」と一撃を入れ倒した


うん、剣は刃を使おうな? 剣の腹で殴るとか、そう言う使い方じゃないからね


その後も次々ウサギを狩って行くが、倒した後の超ドヤ顔以外は中々だ


「う~~ん」と何やら考えるリディ


「どうかしたか? 良い感じだと思うぞ?」


「ジン、この角一本いくらなの?」


「500ゴッツだ、もう20本はあるから1万ゴッツだな、まぁ1日、二人暮らすにはちと少ないが」


「もっとこうば~んって稼がない?」


「まずは地道にだ、お前が戦い慣れてくりゃ他に幾らでも稼ぎようはあるさ」


「ジンはさ、ダークエルフって何でダークって付くか知ってる?」


「そりゃお前、肌の色からじゃねーのかよ?」


リディは胸の前で腕でペケのマークを作り


「はいブッブー、不正解~」


一々ゼスチャーが、うぜぇ~


「ならなんだってんだよ?」


「それは闇魔法が使えるからなのですよ! ジン君」


この際、うぜーのは我慢しよう、聞いたことねーな、闇魔法か種族固有のもんか


「その闇魔法がどうした?」


「まぁ、みてなさい、むにゃむにゃチャーム!!」


するとリディの前に黒い煙が立ち上ぼり、森の中に消えていった


「んでその闇魔法で何したんだ?」


「ふふ~ん、なんとこのチャームは魔物を引き付ける魔法なのです!ワッハッハ」


ほぅ、両手を広げ手のひらを上に向け、どこぞの支配者みたいなポーズにさえ目を瞑れば、良い魔法だ


ウサギは意外に探すのに手間がかかる、この魔法で集めて、、、


「ん? 森の様子おかしくねぇか? やたらざわついてる気、、」


そこまで言いかけると森に無数に光る物が見える


「おい? お前これ数多すぎねぇか? 少し追い返せ、聞いてんのか?リディ、、」


横を見るとリディがいねぇ、後ろ見ると両腕を大きく振り、股を上げて全力疾走しているダークエルフが目に入る


「おぃーーーー! てめえ! なに逃げてやがっとあぶねぇ!!」


と次々とウサギの突進が始まる


「ちくしょう! いてぇ! このやろ!」と格闘すること2時間、俺は必死に戦い命からがら撃退しタワーの入り口に戻ると


入り口にはダークエルフが鳴らねえ口笛を吹いていた


「てんめぇぇ殺す気か俺を!?」


「やり過ぎちゃった、ごめ~んね、てへっ」


と前屈みになり胸を腕で挟み強調しながら、舌をペロッと出している


うん、いいね、こうぷるんぷんるん


「ってそうじゃねぇ! お前! 危うく死ぬとこだぞ!」


「ごめ~んって機嫌なおしてよ~、夜すんごいサービスしちゃうからね?」


「ああ~くそ! もういい、換金と武具を修理に出して家にかえるぞ」


「あいあいさ~」


その後、角を換金して4万ゴッツ、俺の武具の修理に5万ゴッツかかった


肩を落として家路につく


残金9万ゴッツ、どうすんだこれ、、疫病神かよ、このダークエルフは


こうして、俺とダークエルフの波乱の生活が始まった





でも夜のすんごいサービスは期待してます

活動報告にも書きましたが、体調不良の為、連載しているアブソルトウイナーの投稿は少し先になります


この話は、連載の合間に気分転換も兼ねて書いていた物で、連載が一区切りしたら投稿しようかなと考えていた連載物のプロローグ部分です


皆様もお体にはお気よつけ下さい

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