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機械仕掛けのバーディー  作者: 陸奥守
第6話 オペレーション・トールハンマー
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東京への降下

 アリョーシャが一つ息をついた。

 その僅かな所作で、バードはより一層の緊張を感じた。


「連中は要求が飲まれない場合、人質を毎時100人ずつ殺すと通告してきた」


 バードは長らくアリョーシャには無表情が無いと思っていた。スラブ系男性特有の、常に能面のような無表情さだ。だけど、今のアリョーシャには表情がある。ただそれは、明らかにマイナスでネガティブだ。

 沈痛な表情で言葉を呑んだアリョーシャに続き、ブルが話に割って入った。冷静な口調だが、言葉の端々に隠しようの無い怒気が混じっている。


「このビルでは核技術や高度情報処理や人工生物などの学会が同時に七件も行われていた。つまり、彼らが欲しい人材が一網打尽と言うわけだ。ちょっと物騒なヘッドハンティングとも言えるが、アレコレと制約の厳しい国連政府よりも物騒な実験まで自由に行えるあっち側に魅力を感じる研究者は多いと言われている」


 沈痛な空気が流れる。人質の中には全く無関係な人も多数居るだろう。反シリウス派まで連れて行かれた場合、その後どうなるかは説明されるまでも無い。

 シリウス側にしてみれば、思想信条的な部分でシリウス側につきたい人間『だけ』を纏めて運び出したいはず。誰だって獅子身中の虫を囲いたくは無い。ただ、反シリウスとは言え、その相手が有能なエンジニアで有れば、協力者が言葉巧みに渋谷へ誘い出し、そのままシリウスへ拉致する可能性も有る。シリウス側には都合の良い、地球側には実に都合の悪い事態だ。

 先端分野の頭脳が流出するのは、戦争における戦略的敗北に直結する。過去様々な戦闘や戦争の現場で武が策を凌駕する事は有った。だが、戦略的敗北は戦術的勝利では絶対に挽回できない。故に多くの戦争指導者は戦術的敗北を受け入れ戦略的勝利を取る。日本のことわざにある『損して得を取る』とは、つまりそう言う事だ。


 ネガティブな表情のアリョーシャはゆっくりと話を切り出した。


「先ほど国連上層部の事態収拾委員から連絡が来た。テンナインを含めシブヤシティに対して艦砲射撃を行う事が決定したそうだ。大気圏外の戦列艦が5隻ほど集まりつつある。重量1トンを超える有質量弾を使った地上攻撃用の戦艦だ。おそらくシブヤシティは何も残らない」


 バードの目が点になった。

 僅かに開いた口がワナワナと震える。


「砲撃誤差範囲2キロ圏内は焼け野原確定だ。今現在、日本のローカル政府は地域住民の避難を強力に推し進めている。ローカル政府内部の責任の所在を巡って警察の機関を突入させるが、解決出来るとは思ってないだろう。彼らは彼らなりに努力したと言う実績を欲しがってるんだ。結果じゃなくて過程が欲しいんだろうな。そして、人質の家族は諦めてくれと国内で宣言した。テロリストとは取引しないと宣言したわけだ。だが」


 アリョーシャが黙った。言い難い事なのはすぐに分かった。心の準備をつけて、もう一度アリョーシャが口を開く。


「同時に非公式で国連の常任安全保障理事会から出撃の相談が来た。艦砲射撃開始前にこっそり降下し、出来る限りテロリストとレプリカントだけを始末し、そして、地球派の科学者や一般の人質を開放して欲しい。ついでに、人質の中に相当な数で紛れ込んでいると思われるシリウス星系シンパも探し出して始末して欲しいと。良い機会だから裏切り者を炙り出し、まとめて処分して欲しいとのことだ」


 出来る訳が無い。一人ずつ尋問するような時間も無い。逃げ遅れればこっちが艦砲射撃に巻き込まれ蒸発するだけだ。露骨に不機嫌そうな表情のテッド隊長をバードはチラリと見た。何かを良いたそうな姿に不安を覚えた。


「アリョーシャ。こんな事言いたくないが、実際そんな事可能だと思うか?どうやったって実質作業時間は三時間か四時間だろ? 展開降下して内部制圧してる間に10時間やそこらは消費してしまう。人質選別なんて土台無理だ」


 チームを代表して総意を言うポジションは、隊長の責務でもある。その悲壮な横顔にバードの心がキュンと震える。

 痛いほどの沈黙が流れた後、おもむろにエディが口を開いた。何処までも『不本意だ』と言わんばかりの口調だ。


「判別なんか出来っこない。そんなの言うまでも無い事さ。テッドもよくわかってるだろう。だからつまり、通告してきた件の本音は別にあるってことだ。シブヤシティを宇宙軍が焼き払うと、後々になって国連本部が非難の対象になる。だから……」


 哀しみに満ちた眼差しがテッドを見ている。


「艦砲射撃で焼き払うのでは無く、連中が自爆したって事にしてテンナインだけ吹っ飛ばしたいって訳さ」


 エディ少将とテッド少佐の間にある『信頼』以上の『特別な関係』をバードは今はっきりと感じた。


「こっそり降下して侵入し中身をまるっと始末して面倒を残さずに撤収しろ。ビルを吹っ飛ばす位の爆薬仕掛けてな。テロリストとは取引しない。テロリストも、その協力者も、シンパも同様の対応をする。例外は一切無い。今回の作戦の根幹は見せしめだ。俺達はその……貧乏くじを引いてくれと言われている」


 バードは思わず胸の中でつぶやく。


 ―――― ……キタキタ来ましたよ 超ヨゴレ仕事ですよ うわぁ……


 表情に出てるだろうけど、それは仕方が無いと割り切った。


「アリョーシャ 実際の話、人質の中のテロリスト側協力者はどれ位だ?」

 

 テッド隊長の問いは的確だ。バードもそれを知りたい。人質の中の協力者以外を助けたいのは間違いなく本音だ。しかし、予想される回答はただ一つ。


「テッド。その問いには答えられない。データが無いからな。ただ」

「あぁ。そうだな。中途半端に生き残りを作ると……」

「そうだ。全部終わってから事情を知らないアホが中途半端な正義感で……」


 心底ウンザリと言う表情のアリョーシャ。テッド隊長も怪訝な顔だ。

 現場の苦労とか、或いは極限状態で行った究極の選択ですらも無責任にあれこれと騒ぐ無能な連中は、実際何処にでもいるものだ。


「難しい仕事だがやってくれ。頼む」


 アリョーシャの口から出た言葉に皆が驚いた。

 いま聞いたその言葉は依頼だった。


「命令じゃ無いのか?」


 テッド隊長も驚いている。そうだ。頼むなんて事を言われた事が今まで一度も無い。状況を飲み込めないバードは中間達をチラリと見た。皆一様に眉根を寄せて不思議そうな顔をしている。

 何で今回は『頼む』とか言われるんだろうか?疑心暗鬼が徒党を組んで、脳内広場でマイムマイムを踊りだす。

 

「今回は命令じゃ無い。安保理の常任理事25名連名で相談と言う形だ。つまり」

「何があっても俺たちは関係無い。そう言いたいのか?」

「あぁ、そうだろうな」


 アリョーシャは肩をすくめた。


「テロリストを撃ち漏らしたり、人質が自力で逃げて事実が明るみに出た場合、我々が功を焦って独走したと言う形にして、責任を押し付けられる」

「つまり、失敗した場合は一方的に我々が処分される」


     ……Fuck


 誰かがボソッとつぶやいた。なんて割りの悪い仕事だろう。

 汚れ役だけじゃなく、責任まで押し付けられる酷い仕事だ。

 

「アリョーシャ もう一つ教えてくれ」

「拒否した場合か?」

「そうだ」


 口籠もったアリョーシャの代わりにフレディ司令が空気を呼んで口を開いた。


「テッド。我々は海兵隊予算の10パーセント以上を使ってるのは知っているよな」

「もちろんだ。サイボーグのメンテナンスはそれだけ予算が掛かる」

「それについてアレコレ批判があるのも知っていると思うが」

「……そうですね」


 痛いほどの沈黙。


「国連軍の経理部門から非公式に予算圧縮の相談が来た。なぜか同じタイミングでだ」

「なんともまぁ……」

「まぁ、順次縮小は以前より何度も提案が出ているからな」

「我々の存在を消し去りたい連中も多いでしょうし」

「おそらくシリウス派議員あたりが震源地だろう」


 フレディは一旦言葉を飲み込んだ。何か凄く言いにくそうにしていた。テッド隊長は。いや、テッド隊長だけでなく、皆もその言葉の続きを理解した。

 サイボーグはもう作らない。そうすればシリウス派にとっても都合が良い。サイボーグ産業などから利益を得ている議員らにもダメージを加えられる。

 一見平和に見えた所で、水面下では激しく戦っている。政治工作とか世論工作で世の中の空気を変える。そうすれば弾丸一発撃ち出す事無く、相手にダメージを与えられる。狂信的に反基地運動したり、反軍隊活動したり、或いは、何らかの反対運動の殆どは悪意ある何者かの工作が元だ。

 特定の結果を出す為に、殊更に悪い部分を煽り、嫌気を植え付け、恐れさせる。そしてそれらは、純粋無垢な人々の『無知なる善意』で支えられている。そう言う事なんだろうとバードは理解する。世の中って複雑でわかりにくいと、つくづく思う。


 テッド隊長がふと目をつぶった。心の準備をしてるんだろうとバードは思った。何を言うか分かっている。みんな分かっている。だけど、それを言葉に出して言わないとダメなんだ。軍隊とは最強最悪の官僚組織だ。責任の所在が明確に決められている。誰かが口に出して書類にして、それに上司のサインが必要な組織だ。スタンドプレーなど絶対に許されない組織だ。

 だから、誰かが口を開かなきゃいけない。それは今、テッド隊長がやらなきゃいけない。15秒ほどの沈黙。テッド隊長が目を開いた。グッと胸を張って、張のある声で、言った。


「ダッド。我々は幾つも困難なミッションをこなしてきた。今回もそうだ。行けと言われれば、俺達はどこへでも行く。降下しろといわれれば地獄だろうがあの世だろうが降下する。それが出来るのは俺達だけだから。俺たちはその為に存在している」


 一瞬の沈黙。

 ドリーが言葉を続けた。


「責任を取りたくない連中の言葉より、生きるか死ぬかの瀬戸際に居る市民を助けよう。今もあの中でガタガタ震えてる奴が居る筈だ。泣きじゃくってる子供が居る筈だ。恐怖に失神しそうな女が居る筈だ。俺達なら出来るし、俺達しか出来ない。一番高価な消耗品の俺達しか出来ねぇさ」


 ドリーだけじゃなくて皆分かっている。実績を積み続ける事でしか、自分達が生き残っていけないことなど。だけど、その積み上げ続ける実績が仇になってるのも事実なのだから始末に悪い。


「こっちの都合なんか関係なくサイボーグにされて、宇宙中の鉄火場に放り込まれてるんです。今更文句なんか言わねーさ。言っても無駄だって良くわかってる」

「そうですよ。文句を言うなら仕事しろ。それが俺たちです。そうしないと生きていけないから。それに、艦砲射撃の後に行って頭だけ生き残ってるヤツがサイボーグ兵士にスカウトされるかもしれない。それは避けたい」


 ロックやジャクソンが言いたい事を言っている。みんな分かってる。本当の敵とはなんなのか。バードも最近になってやっと分かってきたもの。


「世論は敵にも味方にもなる。一人でも多く味方を増やさないと。そうですよね?」


 なるべく控えめに言ったバード。だが、バードを見たジョンソンの目が満足そうに笑っていた。


「バーディーの言うとおりだ。我々は世間の目が一番怖い。世論がサイボーグ不要となるのが怖い」


 フレディの言葉には有無を言わさぬ説得力があった。サイボーグの身体をメンテナンスするだけで、莫大な経費が掛かっている。そんなの皆が知る所だ。それに、バードは新品のボディ貰ったばかり。その分働かないと……と、プレッシャーを感じている。


「テッド。そしてBチーム全員聞いてくれ。酷い話だ。だけど、形の上では我々にゆだねられている」


 アリョーシャがもう一度チームを見回した。

 みんなが黙って頷いた。


「ふぅ……」

 

 アリョーシャが溜息をついた。サイボーグの溜息って実に形而的だとバードは思った。


「地域住民の避難が完了した時点で突入する。テロリストとレプリを処理し、可能であれば問題ないと思われる人質を回収しつつ爆薬をセットし撤収。連中が自爆したと発表する算段だ。無茶だが仕方が無い。我々が失敗した場合は、本当に艦砲射撃を加える」


 誰かが唾を飲む音。無意識に生身の人間的な反応をしている。サイボーグなんだから、そんな反応は要らないはずなのに。


「生身の連中では無理だ。我々だけが事態を解決できる。一気に敵を掃討する」

「何で生身は使わないんだ?」


 ダニーが声をあげた。多分出てくる答えは分かってる。分かってるからこそ医者でもあるダニーは確認せずには要られないんだろう。おそらく、その仕事はダニーしか出来ない。チームの中で一番の汚れ役を出来るのがダニーしか居ない。


「爆破前に逃げられないように化学兵器を使う」

「……神経か?それともバイオか?」

「VX2133だ」

「……Oh」


 ダニーがつぶやいた。えっと、VX2133って……なんだっけ?とバードは記憶を辿る。しばらく思案していたらサブ電脳部のデータ領域から情報が上がってきた。2133年に作られた史上最凶の毒ガス。ドーム球場ほどの空間であっても、ティースプーン一杯のVXゲルを小型トーチであぶれば全滅間違いなし。

 ダニーはそれを持って降下する事になる。空調系の吸気部分へそれを置いて、そして加熱蒸散。ビル中に毒ガスが蔓延し、生身の連中は一網打尽に即死するんだろう。回避不能な一撃で生身のテロリスト連中は言うに及ばず、ネクサスシリーズも毒ガス耐性は無い。


「おれは今この時ほど、医者になった事を後悔した事は無い」


 ダニーが肩を落とした。

 バードはそっと近寄って背中に手を置いた。


「……バーディー」

「つらいね」

「あぁ。ありがとう」


 ただ、毒ガスは困った事にサイボーグにも有効だ。脳殻内部の生体部品は酸素が必要だが、酸素自体は液化酸素をタンクで補給できる。だけど、窒素は外気依存してるし、二酸化炭素は体外放出している。外気依存の窒素供給を遮断していられるのは、せいぜい二時間がリミット。

 それを過ぎた場合は外気を入れて窒素を交換するか、純酸素供給に切り替わる。水中や真空中ならば自動判別で純酸素の閉鎖モードになるから問題は無い。しかし、一般大気中では手動で切り替えが必要だ。無我夢中の鉄火場な戦闘中に手動でそれが出来るとはとうてい思えない。

 体内のガス分別装置はVXガスを分離排除できない。つまり、脳が直接毒ガス成分に晒される事になる。ブルッと震えが走る。


「今回は突入時に試作の新型ヘルメットを使う。ヘルメットに複数のカメラがついてて、視覚情報を脳へ直接送る。自前の目は使わない、完全密封型の防弾装備だ。至近距離から四五口径やライフルで撃たれても、ヘルメットは貫通しないだろう。劣化ウランとチタンで出来た戦車の装甲並みだからな。陽圧式で外気フィルターが付いてるから、VXガスでやられる事は無い。おまけに、視野は今までの五倍はある。裸眼で戦闘してるのと同じ条件になるはずだ」


 ブルが胸を張っている。試作が頑張っているとはバードも聞いていた。しかし、いきなり実戦投入ってどうなの?という感じがする。でも、最初に誰かが使わないと駄目なんだから。まぁ良い機会なのだろうと、強引に納得するしかない。


「あと、今回は新型の暗号を使う。今までの256ビット量子変換暗号じゃない。全く新しいアーキテクチャーだ。我々情報部で検証したが、光子作動の複合量子コンピューターで解析しても二万五千時間程度はかかる暗号だ。まだ試作段階なので前線兵士へは到達していない。もしテロリスト側のレプリに海兵経験者が居ても、この暗号は持ってないはずだからな。内緒話の担保になる」


 アリョーシャがポケットから取り出したのは小さなUSBメモリ。何も言わずにペイトンがそれを受け取った。むしろ奪い取ったと言う方が正しい。


「それは最初に俺が入れる。入れて15分だけ待ってくれ。検証するから」


 アリョーシャだけで無くテッド隊長も怪訝な顔だ。


「国連の上に裏切り者が居るなら、どっかで手を回してるかも知れない。その中にウィルスが仕込まれてるかも知れない。俺は電子戦担当だ。俺のサブコンはちょっとしたスパコン並だぜ。安全かどうか俺が検証する。任せてくれ。ただ」


 ペイトンは不意に振り返ってバードを見た。

 ニヤッと笑って眉間を指さした。


「バーディー。悪いが銃を抜いてくれ。もし俺が暴走したら、躊躇せず射殺するんだ。俺の頭を遠慮なく打ち抜いてくれていい。俺達はお互いの頭と直接通信出来るんだ。生体脳を破壊しないと無意識にメンバーの頭をハックしてウィルスを拡散させるかも知れない。そしたらBチームは一気に終わりだろ?」

「うん、わかった。今からやる?」


 バードは腰のホルスターからYeakを抜いた。11ミリパラのフルメタルジャケットだ。サイボーグの基本装甲も至近距離なら打ち抜ける。だが。


 ――――仲間は撃ちたくないな……


 偽らざるバードの本音でも有った。


「待て待て。ペイトンもバーディーも待つんだ」


 フレディは二人を止めた。


「30分後に地球へ向けて突入艇を出す。降下装備を整えながらやれば良い」

「あぁ、そうか、了解っす!」


 ペイトンがサムアップして答えた。

 それを見届け、エディがチームを見回した。


「突入は俺達も一緒に行く。それと、我々とは別にフリーのブレードランナーが民間ルートで日本へ降下中だ。おそらく明日の朝には渋谷周辺へ展開を完了する。万が一うち漏らして逃げ出した野郎を始末する都合があるからな」


 エディの言葉から静かな怒りが伝わってくる。

 何時も冷静で『怒る』なんて感情が無いと思っていたエディだ。


「今回は酷い仕事だ。だけど、手を汚すのは君たちだけじゃ無い。苦労を背負い込むのは君たちだけじゃ無い。俺もダッドもみんな一緒だ。そしてもう一つ。この悔しい仕事をさせた奴らに必ず後悔させてやる。この苦しみは億倍兆倍にして奴らに味合わせてやる。これは必ず成し遂げる。後悔の涙をカスク一杯貯めさせてやる」


 怒りを噛み殺すようにしていたエディの気迫がチームに伝播した。

 心の奥底から、テロリストに対する純粋な怒りがわき上がってくるのを、バードは感じていた。




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