召喚、そして脱走
僕、鈴木葵は、学校の登校中に白い魔法陣が現れ、出てきた白い光に包まれたと思ったら全方向が白い部屋にいて、目の前に白い着物を着た初老のおじいさんが立っている。
自分でも何を言ってるのかわからないけど、まあだいたい起きたことの想像はできる。しかし、認めたくない。。とりあえず、目の前のおじいさんに話しかけてみる。
「あのー、おじいさん。あなた誰ですか?っていうかここどこですか?」
「誰がおじいさんじゃー!! はあ、まず、わしはお前さんらが言うところの神じゃ。そして、お前さんは異世界に召喚されるのじゃ。」
いや、いきなり異世界召喚されるとか言われましても......。
「召喚をしたのは儂が管理している世界でのう、そのなかでもお主を召喚した国は戦争目的で召喚をしておる。向こうではまず確実に争いが起こるのじゃ。ということで、お主が異世界で生きていけるようにスキルを3つやるのじゃ。」
ということでって.....。しかし、これだけは聞いて置かなければならない。
「僕はその世界で何をしたらいいんですか?」
「特に何もせんでよい。」
え、それでいいの.......。
その後、いくつか質問をしたあと召喚国に送ってもらった。
...............徐々に意識が覚醒していく。周りを見ると、ローブを羽織った人たちと王様のような格好をしたひとがいた。
「やった、成功だ!」
「魔術師百人を使いつぶした甲斐があった。」
早速物騒なこと呟いてますけどー!?
とりあえず自分のステータスを確認しておきたい....けどどうするんだろう?念じるのかな?ステータスとか...うわ!?
鈴木葵 男 十六歳
レベル1
体力 1000
力 800
知力 1200
魔力 900
魔法力 1000
通常スキル 言語理解
エクストラスキル なし
特設スキル 成長速度上昇(100倍)
アイテムボックス
隠蔽改変
..........神様、やりすぎじゃないですかね?
そうして考えていると、王様らしき人から声がかかった。
「よく来てくれた勇者よ。召喚に応じてくれて感謝する。さっそくだがこの世界には魔王がいて、我々の生活圏をおびやかしている。そのため、民たちも非常に苦しんでいる。魔王を倒してほしい。お前には明日からレベルを上げてもらう。」
色々ツッコミどころ満載なんですが..........。
まず召喚に応じてなんかないし、苦しんでるとか言いながらものすごく贅沢してるし、明日からレベル上げとか早急すぎる....。
「勇者よ。お前の名前は何だ?」
「葵です。」
「まずお前を鑑定させてもらう。それによって訓練方法を変えるからな。」
鑑定か...。このステータス、明らかに高すぎだと思う。だから、まず隠蔽改変でステータスとスキルを隠して低くしておく。100くらいに変えとこう。そしてスキルの「隠蔽改変」と「アイテムボックス」も隠しておく。
すると、ローブを羽織った人たちのうちの一人が眼鏡をかけてこちらを見た。
「おお、王よ!この者は全ステータスがレベル1にも関わらず100もあります。平均は10程度なのに。そして、成長速度上昇(100倍)という勇者にふさわしいスキルを持っております!」
え、嘘、ステータス100って高いの?
っていうかあの眼鏡って鑑定ができるんだ。地味にほしい。
ピロン!
「スキル 鑑定 を獲得しました」
............なんか急にスキルを獲得してしまったんだけど。
...ああ!「成長速度上昇」か!
....成長早すぎない?そりゃ100倍なんだけどさ....。
「おお!さすが勇者!これからの働きを期待しておるぞ。」
........王様のこと完全に忘れてたわ。っていうか相変わらずツッコミどころ多いな。
「とりあえず今日は部屋で休むがよい。訓練は明日から始めるぞ。」
王様のその言葉で一旦その場の話は終了した。
家来の人に指定された部屋のベッドに寝転がる。いろいろ疲れた。
実は、あのあとも一騒動あったのだ。
王様の娘たちなどがハニトラを仕掛けてきて、逃げたら追いかけてきて、そのへんで..........色々あった。詳しくは聞かないでほしい。
......よし、今ほしいスキルを考えてみよう。幸いにも成長速度は100倍だ。
まず、情報は最強の武器だ。千里眼系統がほしいな。そして、異世界ならではの魔法! で、体術系も必要になるかもしれないから取っておきたい。
まず、窓から遠くの山?を見つめる。
「スキル 千里眼 を獲得しました」
よし! 次は、魔法系は分からないから体術系だ。テレビで見た受け身を真似して見る。5回目で、
「スキル 体術 を獲得しました」
スキルって普通に練習とかで獲得できるんだな。まあ、こっちの成長速度が100倍だからなんだけど.......。
よし。早速「千里眼」使ってみるか。
千里眼、発動!
..........王城の部屋が観える。
中に王様と側近らしき人がいる。何か喋ってるな。何言ってるんだろう。
「スキル 聞き耳 を獲得しました」
「はっはっは、勇者召喚は成功した。これで我が国は他の国に対して優位に立てる!」
「あの勇者はステータスがとても良かったですからな。うまく騙してこの 隷属の腕輪 をはめればあとは我々の言いなりです。」
「しかし、どうやって腕輪をはめさせるつもりだ?流石に警戒されるだろう。」
「勇者といえどまだ子供、適当にステータスを上げる魔道具、とでも言っておけば問題ありますまい。」
「それもそうか。ははははは!」
「ははははははは!」
..........見てしまった。
完全に利用する気でいるな。しかも 隷属の腕輪 とか言うのをつけられそうになってた。
これからのことを考えてみる。
1.逃げる
2.とどまる
→使い潰されて終わり
うん、1。絶対1。
よし、そうするとなれば脱走の準備をしないと。
アイテムボックスに、衣服や食料、そしてお金。
え、お金ってどうやって手に入れたのかって?
普通に部屋に置いてあった。
日本人の感覚からするとありえないけどね。
脱走は明日の早朝だ。それまでに寝て体力を蓄えておく。
では、おやすみ。
おはよう。早速脱走計画を開始する。
まず、自分の気配、姿を 隠蔽 して、
窓から飛び降りる。
高いステータスのおかげか、余裕でできた。そして、城の塀を飛び越える。
脱走完了。
.......自由だーー!!
日本で密かに憧れた自由な生活を楽しもう!
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