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10月8日 ファイブナイト

 今日は、学校に行きたくなかった。昨日、あんな感じで帰ったこともあり、行く気になれない。時刻は、8時を過ぎようとしていた。そろそろ、母が声をかけてきてもおかしくない頃だった。

 すると、トントントントンと足音が近づいてきた。そして、壁をノックする音が。俺は、急いで布団を頭までかぶせた。「はやく、起きなさい」と大きな声が聞こえてきた。俺は、「今日、しんどい。学校休むわ」と母に告げた。母は、少し心配そうに「大丈夫?」と声をかけてきた。  

 「いや、しんどい」。俺は、布団から少し顔をだしながら、声をかけた。

 

 母 「じゃあ、学校に連絡いれとくよ」

 俺 「あぁ」


 俺は、少し申し訳なく思った。


 母 「病院は、行く?」

 俺 「どうしようかな」

 母 「どこがしんどいの?」

 俺 「頭が痛くて、気持ち悪い」

 母 「寝たら治るか?」

 俺 「今日一日様子見てから、決めるわ」

 母 「わかった。しっかり、寝ときなさいよ」

 俺 「あぁ」


 そう言って、母は外に出ていった。今日は、学校に行かなくて済んだので、母が仕事に行ったらゲームをすることに決めた。そして、再び布団の中で、眠りについた。

 そこから、目が覚めたのは10時半だった。1階に降りるも母の姿はない。テーブルに昼飯だけ用意されていた。今日の昼飯は、朝ご飯で出そうとしていた卵焼きと鮭の塩焼きだった。

 俺は、昼ごはんを食べずにそのまま自分の部屋に戻った。部屋に戻ると、いつものようにゲームを始めた。今日は、「ファイブナイト」というゲームを行った。このゲームは、自分自身が最後まで生き残れるかという生き残りのゲームである。ゲームの中には、様々な武器があり、武器を通して殺し合いが行われる。そのため、小学校低学年の子どもにはあまり好かれないのである。ゲームの空間で、他の仲間とつながり、話をしながら行うオンラインゲームは、今とても流行っている。

 このゲームの一番の魅力は、銃である。武器の中でも、銃は30種類ほどある。中でも、コモン、アンコマン、シュラ、シャリス、マリカの5つはとても威力が強かった。

 いつものように、ゲームのスイッチを入れると5人のプレイヤーが既にゲームを始めていた。俺は、ゲームだけは、そこそこ強いので、3人いたプレイヤーを全て倒した。そして、もう一人は、「ヤット」というプレイヤーが倒した。そのため、俺とヤットの一騎打ちが始まった。

 俺は、建築を使って塔などを作り高い位置をとり、銃弾を防いだ。地形に関係なく、立体的なマップを自ら作りだせるというのはこのゲームの魅力的なところだ。壁や階段などはすぐに建てられるでしょう。建築をうまく使って倒すのは、棒立ちの打ち合いを制すよりも俺の得意な倒し方だった。

 しかし、ゲームにのめり込んで、もう2時間が経過しようとしていた。いくらなんでも母にバレると怒られる。しかし、この一騎打ちは、5、10分経っても終わりそうになかった。そのため、「ヤット」というプレイヤーに、「この続きは、また今度」とチャットで打ち込みゲームを終了したのだった。

 学校に行かないということは、俺にとってこんなにも幸せを与えてくれることに気づかせてくれた。

 

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