12月17日 学校鬼ごっこ(捕まる)
各クラスが日にちを分けて学校で鬼ごっこをする。ただ、それだけだ。今日は、俺たちのクラス。よくわからない俺は、他の生徒がいそうな砂場にいたのだった。俺は、何をしているのだろうか?自分でもよくわからないでいた。中村や橋本たちの笑い声が聞こえており、砂場の端にはバケツとシャベルが置かれていた。俺は、何をしていればいいのだろうか?疑問が残る。正直、学校で鬼ごっこなんかしなくていいのに。この前、他のクラスがしている時に、すごく違和感を覚えていた。片づけられずに残ったバケツとシャベルを見つけた中村は、それを握り始めた。コイツがこんなモノを持つとロクなことがない。俺は、それがわかっていた。鬼がきたぞー!!!橋本の声とともに、後ろを振り返ったのだった。
今回の鬼ごっこの鬼は、八幡、橘、篠木、諏訪という4にんだった。いわゆるクラスの中心選手が鬼だといういうこともあり、逃げる方も楽しんでいた。俺も慌てて、中村たちとは逆の方に逃げる。こっちには、来てないみたいだ。安心した次の瞬間、「鬼、そっちくるぞ」と中村が大きな声を叫んだのだった。八幡の標的はおそらく俺だろう。八幡は、俺の方を見つめる。アイツの視線は一直線に俺の方を向いている。マジかよ。逃げ場がない。少しずつ距離が縮まっていく。もう無理だ。そう諦めた瞬間、一人の女性が現れたのだった。あれは、、、、、、、、、、、。またしても、篠木だった。何かを話しているみたいだ。話をしていた八幡は、俺とは逆の方。中村たちが逃げていく方に走り出したのだった。篠木は、ゆっくり俺の方に近づいてくる。「大丈夫?」。
俺 「おお」
篠木「あんな奴らといたら狙われるじゃない」
俺 「そうだけど、、、、、、」
言い返す言葉が何も見つからなかった。
篠木「私、別のところ探すからゆっくりしてて」
俺 「いいよ、捕まるから」
篠木「別に大丈夫だよ。捕まってもじっとしとかないといけないだけだから」
たかに、じっとしていないと行けないのは、俺にとってかなり辛いものだった。ただ、篠木に申し訳ない。
俺 「いいよ。また、別のことしておくから」
篠木「そうなの?」
俺は一歩後ろへ退き、もう走らないことを示す。肩で息を整え、篠木の方を向いた。
俺 「うん」
篠木「じゃあ、違うゲームしようよ?」
何を言っているのか理解ができなかったのだ。




