12月13日 翔世大学
進学かぁ。どこにしようか?昨日、お母さんに散々言われたこともあり、そろそろ決めようと思った。これは、お母さんのためじゃない。やりたいことをするためだ。大学、短大、専門の3つの中。親としては、大学か短大に行ってほしいんだろうなと思っていた。しかし、受かるにはどちらも勉強が必要だ。一番迷っているのは、共通テストを受けるかどうかだ。共通テストは、1月12日に行われる。一応、先生には受けることを伝えているが、私立の大学や短大に進学するなら受ける必要はない。どうしようか答えが出ない。
共通テストなんて、賢いやつしか受けない。俺が受けたとしても、ただの記念受験でしかならない。それでも受けた方がいいのか?俺には理解できなかった。ただ、受けなければ親に怒られるのがオチだ。それは、とても面倒だ。とりあえず、共通テストは一旦受けるということにしておこう。私立の大学でレベルが低いとなると。私が持っていた資料に目を向けた。この中だったら、これかぁ。他の資料をどけ、自分の目の前に置いた。俺の手元には、青色の大学資料が。"翔け、世界へ"。これがこの大学のビジョンのようだった。俺が選択したところは、翔世大学。
これが正しいのかはわからないけど、翔世大学には、約11の学部があるようだ。様々な学部紹介が行われていた。自分の進むべき道がこの大学と思うと、小さな葛藤を抱えてしまう。できるだけ考えないようにと防ぎこんだ。ここの大学は、どんな授業が受けられるのだろう?純粋に気になった。今まで、どこに行くしか気になっていた。けど、大学自体がどういうところか俺は理解していなかった。明日、先生に会いに行くからそこで聞いてから考えるのがいいと思った。また、そんなことをしていたら親に怒られるのはわかっていたけど、それでもいい。資料を読み進めていると、そこには先輩たちの合格談が記されていた。
資料に記されていたAさんは、「今やれる努力を精一杯やればいい。その先に必ず未来がある」と記されていた。なんだろう?未来って。文章読んだだけでは、わからない。でも、俺にはわからない何かがあるのだろうな。俺は、パンフレットに目を落とし、Aさんの笑顔を見ていた。Aさんは、満面の笑みを浮かべながら立っている。もし、この大学に合格したら、こういうふうになるのか?Aさんの写真の下には、大学のタイムスケジュールが書かれていた。




