12月7日 落とし物
俺は、教室の中をぐるぐる徘徊していた。昨日、直也とゲームしていていろいろ考えさせられてしまう。直也の引っ越しは正直驚いた。たしかに引っ越すのは理解できるけど、俺はこのままではモヤモヤしてしまう。教室の中は誰もおらず静まり返っていた。そこに入ってきたのが、篠木だった。何しに来たんだよ?コイツ。でも、構っている場合ではなかった。俺は、焦燥感に駆られながら動き回っていた。机の中を見るけど、やっぱりない。もしかして、教室の外に落とした可能性もあるのだろうか?あのスマホがなかったら、、、、、。それを考えるだけで、ゲーム画面できないという不安に襲われてしまう。すると、横のクラスから大きな笑い声が聞こえたくは。この雰囲気の中で外に行きたくない。もう、この時間帯は、ずぅとここにいようかな。俺は、そんなことすら考えてしまう状況になっていた。
篠木「何してるの?早くしないと授業始まるよ?」
俺 「うん」
わかってるけど、篠木の言葉は入ってこない。なんか、そういう気持ちだった。
篠木「授業行かないの?」
俺 「行くけど」
行くけど行けない。このままだったら、、、、、、、、、、。
篠木「そんなにゆっくりしてたら遅れるでしょ」
俺 「わかってる」
うるさいな。ホントに。
篠木「ホント?」
俺 「…‥‥」
カバンの中から、全てのモノを机の中に出していた。机の中には、教科書やノートで溢れかえっている。
篠木「何してるの?」
俺 「スマホがなくなったんだよ」
教科書の中に入ってないか一度持ち上げて、ふる。
篠木「えー。大変じゃない」
俺 「おう」
全然見つからない。もう、最悪。時計を見ると、もう10時40分だった。3時間目が始まる時間だ。
篠木「どこでなくしたの?」
俺 「わからない」
どこでなくしたのかわかれば、そこに行っている。こういうのをすぐ忘れてしまうのが自分だった。
篠木「私も探してあげるよ」
俺 「いいよ、別に」
篠木「そんなことを言わないでよ」
もう、人と関わらないためにこの時間に来たの。
俺 「もういいて」
篠木「いいじゃない、ちょっとくらい」
俺 「遅かったら怒られるだろ?」
語気を強めて言うが、篠木は全然聞かない。
篠木「私が見つけてあげる。うーん、どこかな?」
篠木は、私の近くの机を見ていた。




