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日常で世界を変える(白州編)  作者: mei


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12月5日 病院

 今日は、久しぶりに病院に来ていた。診察室の中で、俺は母親の隣に座っていた。俺は、いつものように先生の話は聞かず指先をいじりながら、視線を落ち着かせることができなかった。「明確に、自閉症という診断であるかどうかは微妙です」と医師が言った。お母さんは、うなずいた。「大人でも、彼みたいな人はたくさんおられます。他の子たちと違うことが問題なのではありません。コミュニケーションや社会的なやり取りに苦労しないためにどうするかの方が大事だと思います」。

 医師はお母さんに話を続けた。「彼は、目線を合わせたり、質問の意味を理解したりするのが難しい可能性があります。けど、それは大人にとっても同じです。自分の世界に入り込み、話を聞いてくれないと感じるかもしれないけど、それも彼なりの意思表示です。俺は、医師の言葉に反応せず、爪を触っていた。医師はパソコンに俺の特性を示したものを映した。自閉症という診断基準は、彼にとってもう必要ではありません。それよりも、ここからからの活躍を満たすことができるように環境調整をしていきましょう。ニッコリ笑顔を見せて話した。

 俺は、なぜこの先生が笑顔を見せていたかわからなかった。しかし、それはお母さんのせいみたいだった。お母さん母は涙ぐんでいた。「大丈夫ですよ!これからです」。なぜか、励まされていた。「正式に診断が欲しい場合は、もう少し検査が必要になります。どうしましょうか?」と医師が落ち着いて話した。「今は、大丈夫です。本当に必要になったら、また来させていただきます」。ゆっくり、縦に首をふった。お母さんは、何を考えているのだろう?俺の将来が心配でたまらないのだろうか?俺は、

よくわからなかった。これから、俺が進学先でちゃんとはやっていけるのかなんて、お母さんには関係ないのにな。医師は、適切なサポートを受ければ、自分の強みを伸ばし、今の力で充実した生活を送ることができると話していた。何の話だろうか?全く何を話しているのか全くわからない。受験が終わったら、定期的に病院に通っていただき、これからの就職についても一緒に考えてみてはどうかと提案してくれたみたいだった。気づけば、医師にどうするか判断を求められていた。チラリとお母さんに見ると、頷きなさいと言われているように感じたので、ゆっくり首を縦にふった。俺がこれからの社会の中でもきちんと生きていけるようにしたいみたいだった。

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