11月22日 お母さん
篠木「どこにするか決めた?」
俺 「うん」
昨日から、篠木と卒業制作の話が終わらない。
篠木「どこ?」
俺 「下の方」
俺が作る場所は、下の方にあるのだ。
篠木「誰が近くにいるの?」
俺 「さぁ?それは知らない」
自分の近くが誰なのかなんて普通見ないよ。
篠木「ちゃんと見てよね」
俺 「お前に関係ないだろ」
篠木「ないけど、、、、」
何か言いたそうだった。
俺 「俺は、帰ってからのゲームしか興味ねぇよ」
篠木「どんだけゲームが好きなのよ」
俺 「どんだけって言われてもな」
俺は、答えにつまった。
篠木「そんなにゲームしてたらお母さんとかに怒られないの?」
コイツの言う通りだ。ゲームばかりしていたら怒られるのだ。
俺 「うーん」
何を言えばいいのだろうか?
篠木「‥‥‥」
俺が答えるのを待ってくれた。
俺 「怒られるよ」
篠木「ダメじゃない」
俺 「いいんだよ、それで」
自分を正当化した。
篠木「でも、お母さんって小学校の先生だよね?」
俺 「ああ」
篠木「私、知ってるんだよね白州くんの」
俺 「そうなんだ」
知ってたんだ。意外だった。
篠木「聞いてない?」
俺 「いや、全然知らないけど」
篠木「えー、うそー」
あえて、何も言わなかった。
俺 「ホントだよ」
篠木「私は覚えてるのに」
俺 「お母さんは、もしかしたら覚えてるんじゃないの?」
お母さんは、確実に篠木のことを覚えている。
篠木「お母さんは、絶対知ってるよ」
俺 「そうなんだ」
篠木「だって、めちゃくちゃいいお母さんだったもん」
そんなお母さんなんだ。
俺 「そうなの?」
篠木「そうだよ」
俺 「家では怒られてばっかだけどな」
毎日怒られて嫌になる。
篠木「それは、ゲームばっかりしてるからじゃないの?」
俺 「どうだろ、わかんないけど」
痛いところをついてきやがる。
篠木「もっと勉強したらいいのに。私、褒められた記憶しかないよ」
俺 「そうなの?」
質問をしてみた。
篠木「うん。勉強して、スポーツして、本読んでるだけなのに。偉いね、偉いねって」
俺 「それは、えこひいきだろ」
篠木「そうなの?」
俺 「ちがう?」
篠木「違うよ。私以外の人も褒められていたよ」
何が本当かはわからない。けど、篠木が凄いということはなんとなくわかった。




