11月19日 物申した
篠木「明日、ちゃんと出てよ」
俺 「えっ?」
後ろの席から話された。
篠木「だから、卒業制作の準備」
俺 「めんどくさいから」
テキトウにあしらう。
篠木「いいじゃん。すぐ終わるから」
俺 「んー」
篠木「私からも言っとくから」
俺 「誰に?」
何がいいたいのだろうか?
篠木「諏訪に」
俺 「諏訪が仕切ってるの?」
篠木「そうだよ。知らないの?」
俺 「まったく、知らないよ」
諏訪とは全然合わない。そんな奴と仲良くできるか。
篠木「全然、話聞いてないじゃない?」
俺 「いいよ、別に」
篠木「白州くんは、帰ったら何をするの?」
俺 「帰ったら?」
なぜ、篠木がこの質問をしてきたのかよくわからない。
篠木「うん」
俺 「帰ったら、そんなの決まってるよ」
篠木「なに?」
俺 「ゲームだよ」
篠木の表情は困っていた。
篠木「ゲームするの?勉強じゃなくて?」
俺 「ゲームの方が重要だよ」
篠木「だって、受験生じゃない」
回答に困るくらいなら最初から聞いてこなければいいのに。
俺 「そうだけど、俺は、ゲームの方が重要なんだよ」
篠木「そんなに大事なんだ、ゲーム」
俺 「お前、ゲームとかしないの?」
さっきの発言には納得できなかった。
篠木「私はしないよ。弟が時々くらいかな」
俺 「弟いるんだ」
篠木「うん。二人とも野球してるんだ」
俺 「ふーん」
弟がいることはなんとなく聞いた気がした。
篠木「知らない?」
俺 「知らねぇよ」
篠木「結構、有名だと思ってたんだけどな」
自分で有名とかよく言えるな。
俺 「どっちの弟?」
篠木「真ん中の弟だよ」
どっちでもいいんだけど、別に。
俺 「どこの高校行くんだ?」
篠木「うちくるよ」
俺 「聖徳くるの?変わってるな」
篠木「そんなことないよ」
すぐ様否定してきた。
俺 「だって、ウチじゃあ野球できないじゃん」
篠木「できないことはないよ」
否定はしないみたいだ。
俺 「でも、あれじゃあね」
篠木「まぁ、強いところと比べたらね、まだまだだけど」
俺 「俺は、そんなセンスあるのに聖徳来る方が信じられないよ」
篠木「どうして?」
俺は、キッチリ物申した。




