10月3日 呼び出し
今日は、3時間目に数学があった。昨日出た宿題を解いていなかったこともあり、宿題を提出することができなかった。
案の定、放課後に先生から呼び出しをくらった。
先生「白州、なんで宿題をしてこなかった?」
俺 「忘れてました」
先生は、少しムッとしていた。
先生「なんで、忘れたんだ?」
俺 「いやー、なんででしょう」
先生「なんででしょうじゃなくて。今のままだと、本当にどこにも進学できなくなるぞ」
俺 「はぁ。すいません」
先生の表情を見ると、謝るしかできなかった。
先生「進学先は、どうするんだ?」
俺 「決まってません」
俺は、進学するとも就職するとも言っていなかった。母親からもいろ言われるが、特に、したいことがなかったため、何も決めれずにいた。
先生「正直、今の時期に決まってないと、こっちとしても何もできないぞ」
俺 「すいませんー」
先生「ご両親とは、話し合ってないのか?」
俺 「そうですねー。話し合ってないですね」
親の話をすると、めんどくさいから、話し合ってるというていで話をすすめた。
先生「大体でもいいから、決めないと」
俺 「はい」
先生「来週までに、進学か就職かは決めてこい」
俺 「わかりました」
進学か就職か。私にとっては、今後の人生を左右するものだった。進学すれば、大学や専門学校にちゃんと行き続けることができるのか疑問だった。かといって、就職しても、一週間も続かないと思った。
進路の問題は、春先頃からずっと話し合っていたが、最も考えたくなかったこともあり、今まで後回しになっていた。
先生「後は、提出物と忘れ物だな」
俺 「‥‥」
先生「テストでいい点数とれなくても、提出物は出せるだろう。忘れたらとりに帰るくらいじゃないと」
一度学校に来たのに、取りに帰るなんて、絶対嫌だと一人でツッコんでいた。
俺 「はい。忘れないようにします」
先生「ちゃんと、授業は、聞いているんか?」
俺 「それなりには‥‥」
先生「2学期のテストは、英、国、数が低かっただろ?」
俺 「そうですね」
先生「お前の場合は、テストの点数低くてもいいから、授業自体はちゃんと聞かないと」
俺 「はい‥」
先生「前から見てると、全然聞いてるように見えないぞ」
前から見ると、ちゃんと見てないことがバレている様だった。実際に聞けてないこともあり、「聞いてます」とは言えなかった。
俺 「なかなか集中できなくて」
先生「どうしたら、集中できるんだぁ?」
俺 「どうしたらって言われても難しいですねぇ」
先生「最悪、聞けてなくてもいいから、聞く姿勢だけは見せとけよ」
俺 「‥‥」
先生「今は、怒られるくらいですんでるけど。社会に出たら、仕事もクビになるぞ」
俺 「‥‥」
普段は、あまり言わないが、今日は、珍しくいろいろ言ってきた。