10月26日 ゲーム
俺たち3年2組の生徒は、屋上に来ていた。クラスの半分くらい15人くらいだろうか?屋上で話をしていた。俺は、屋上にある机に登り、座りながら部活動をしている生徒を眺めた。すると、後ろから、篠木がさっきの話を聞いてきた。
篠木「白州君は、どう思う?」
俺 「別になんとも思わねぇよ」
あー。だるい。帰りたい、眠たい、ゲームしたい。今日のゲームには、正田くるだろうか?今日も今日とてゲームのことで頭がいっぱいになっていた。ゲームの話は、たくさんしたいけど、そんな話をできる友だちはいない。クラスは、野球部の橘、八幡。バスケ部の野間、横山たちスポーツ中心の生徒が多かった。それでも、ゲームをする人はいる。でも、俺は、そいつらとゲームへの熱量が違った。
篠木「えー、そう?」
俺 「うん」
俺は、なんのために学校来てるんだろう?なんのために勉強しているんだろう?この学校にいる意味や進学する意味。考え出したら、自分で自分のことがよくわからないでいた。
篠木「でも、かわいそうじゃん。クラスのみんな」
俺 「んー。しらない」
もう、ゲームできなくなるの嫌だな。この前のことも、お母さんにバレてないからいいけど。この前の村山先生が親に言ってしまったら、また、ゲーム禁止になる。頭の中は、ゲームでいっぱいいっぱいだった。
篠木「だって、今のままじゃみんな楽しく卒業できないよ」
楽しくかぁ、、、、。そんなの俺にとっては、全く、どうでもよかった。俺は、そんなことより目の前の毎日が大事だ。
俺 「まぁ、いいんじゃない」
篠木「そんなの困るよー」
篠木の話は、ほとんど右から左に流れていた。大丈夫かな?こんなんで。
俺 「もう、帰るわ。疲れた」
篠木「もうちょっと待ってよ」
必死に止めようと、俺の前に来た。でも、俺はコイツの話を聞いている余裕はなかった。とりあえず、帰ってから、これからのことを考えることにした。
俺 「なんでだよ。もう帰るよ」
篠木「だって、帰ったらみんな困るよ」
俺は、おろしていた腰をあげた。さっきより、篠木は、目つきが強くなっていく。
俺 「困らねぇよ。じゃあ、行くわ」
篠木「あと少しだけ」
必死にお願いする篠木には、申し訳なかった。それでも、俺は帰る必要があった。
俺 「ごめん、もう行くわ」
カバンを肩にかけて、前へ歩き出した。




