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10月24日 村山先生

 篠木の願いが叶ったのか、叶ってないのか俺たちは、あの騒動以来初めて全員が揃った。俺は、いつもの席で、いつものようにシャーペンの先を消しゴムに刺していた。そして、目の前には、副担任の村山先生が立っていた。


 村山「今日は、この総合の時間に昨日のことについてお話したいと思います」

 

 俺たちは、村山先生の方をじっと見ていた。


 村山「昨日に関しては、篠木さんから簡単にお聞きしました。ただ、私自身は、あなたたちの行動にいささか疑問を感じます」


 篠木「どういうことですか?」


 俺は、シャー芯が入ったケースを取り出した。


 村山「昨日、あなたたちが行ったことは、社会で言えばストライキにあたるものです。それを断行したということに私は理解できないのです」


 篠木「ストライキの何がダメなのですか。会社でもあるので不思議じゃないんですか?」


 早く、終わらないかな。いつものようにシュミレーションゲームを考え始めた。


 村山「会社でストライキがあるから、してもいいという解釈ですか?」


 篠木「はい、そうです」


 村山「前提としては、ここは学校だということは理解した方がいいこと。あとは、あなたたちがストライキをして何か得があるのかということは聞きたいですね。何かありますか、篠木さん」


 教室内では、二人の言い合いが続いていた。


 篠木「昨日言ったように、私たちは誰一人かけることなく卒業したいんです。そのためには、必要であれば先生に対しても意見は伝えます」


 誰一人かぁ。そんなんいるかな?他人に興味がない俺には、よくわからなかった。


 村山「前も言ったと思いますが、ここは学校なんです。学校では、先生が組織上、上にくるんです。今、言っていることはわかりますか?」


 篠木「わかります。でも、だからといって私は、先生の言うことは聞けません」


 村山「んー、、、そうですか」


 村山とは、全く目を合わせずカバンからノートを取り出した。


 篠木「私たちの言うことを先生が聞いてください」


 村山「残念ですね。あなたほどの人がそう考えるなんて。最近、テストの点数も下がってきてますし、勉強してない証拠ですね」


 西畑「何言ってるんですか、七海は、このクラスの中でも一番頭がいいんです」


 西畑は、篠木のカバーをしようとした。でも、これは単なる言い返しにすぎなかった。

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