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10月21日 ヒートアップ

 今日も、昨日の話し合いが行われていた様だった。俺は、何も気にせず、いつもの席にすわっていた。まだ、話し合いは、平行線のままだった。まだ、今日も来てなかったのは、謹慎中の野間、それに加えて横山と諏訪だった。


 ー10月20日ー


 須藤の行き先が止められただけに、困惑してしまっていた。


 須藤「どいてよ」

 西畑「どかない」


 彼女の思いは、強い様子だった。


 篠木「西畑、どいてあげなよ」

 西畑「嫌だ、どかない」


 彼女は、必死だ。俺も鞄の中に出していた物を全て入れ終わったので、いつ立ち上がるか迷ってしまった。


 須藤「もう、どいて。やるなら、他の人としてよ」

 西畑「あの状況を見ても、何とも思わないわけ?」

 須藤「思わないから、立ってるんでしょ」


 須藤と西畑の話し合いは、ヒートアップするが一向に終着する気配がない。


 西畑「一人でもいなくなったら、成立しないでしょ」

 須藤「私には関係ないの」


 椅子を後ろにし下げ、俺は立ち上がっていた。一斉に、みんなの注目がこちらに向いた。


 西畑「なに?あんたも変える気?」

 俺 「うん」

 

 軽く返事をして、後ろの扉に向かって歩き出した。すると、一番後ろの席にいた橘が足を伸ばした。


 俺 「あ?」


 心の声が漏れてしまった。


 橘 「勝手に帰んなって」

 俺 「知るかよ」


 俺は、橘の足をより、高く足を上げて乗り越えようとした。しかし、橘は俺の足を蹴り飛ばした。俺は、後ろに重心が傾きこけてしまった。一気に沸点が高まってしまった。


 俺 「何しやがる、ボケ」


 すぐ立ち上がり、橘に向かっていく。まるで、自分の行動がスローモーションに見えた。俺は、頭突きで橘を張り倒した。


 橘 「なにしとんじゃ」


 俺の襟をもち、右腕が飛んできた。右腕が頬に当たった感覚は、全くなかった。それそもそのはず、橘の右腕は、八幡が止めていたからだ。八幡は、橘の怒りをさとすように、「こんなところで野球やめてーのか」とつぶやいた。たしかに、コイツらは、大学に行っても部活を続ける。そんな中で、問題起こしてたらという感じなのだろう。

 

 篠木「おっけぇ。今日は、もう帰ろう」


 篠木は、教室の入口の扉を開けて、立ち上がっていた須藤を帰る様にサインを送った。俺も、橘にはやり返したかったが、ゲームのしたさには勝てなかった。

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