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10月19日 話し合い

 昨日から山田先生の代わりをしていた横溝先生は、妙に説得感があった。普段は、おとなしく生徒ともコミュケーションをとる機会は少なかったはず。なのに、なぜ、あれだけよく話せるのだろうか。昨日の意味深な発言。

 誰かに言わせているのか。それとも、自分で言っているのか。たとえ教師側が団結したとしても、生徒の要望が最も大事なはずだ。生徒には、保護者もいるし。

 謹慎処分になった野間の様子は、誰も知らない様子だ。さらに、横山、中村も学校には来ていない。これが、正しいのかはわからないが彼らなりの抵抗なのだろうとは読み取れた。でも、先生が言っていたように、ここは学校。どれだけあなたたちが頑張っても、ルールは、教師が決める。俺には、よくわかなかった。この人は、何者なのだろう?俺は、いつものように、シャーペンで消しゴムに穴をあけていた。


 西畑「どうだった、そっちは?」

 篠木「全然だめ。そもそも、先生が何してるかなんて教師ら、わからないよ」

 

 横から、西畑と篠木の会話が聞こえてきた。


 西畑「七海、諏訪と連絡とってる?」

 篠木「連絡来てなかったよ」


 諏訪かぁ、、、、。


 西畑「やっぱり、怒ってんのかな?」

 篠木「ありえるね。諏訪なら」


 諏訪。俺の苦手な女だ。女子高生のくせして、ずっと髪の毛いじったり化粧ばっかりしている。おまけに、あいつからは、いろんなことを言われていた。


 西畑「どうしよっかぁ」

 篠木「これから来ないと出席日数足りなくなると思うよ」

 西畑「諏訪のこと?」


 西畑は、驚いていた。


 篠木「諏訪もそうだし、野間とかも」

 西畑「最後まで来ないとかありえる?」


 篠木は、何かを考えている様だ。


 篠木「うーん。どうだろうな」

 西畑「ここまで来たら、みんなで卒業したいの」


 強い思いが込められている気がした。


 篠木「それは、そうだね」

 西畑「一緒にやれることやろうよ」


 そんなの無駄なのに、、、。心の声が漏れそうだった。


 篠木「それには、アイツらの復讐心みたいなのをなんとかしないとダメなんじゃないの?」


 復讐心?


 西畑「どういうこと?」


 西畑と同じ気持ちだった。


 篠木「たとえ戻ってきてもさ、教師が嫌なら何も変わらないよ」

 西畑「じゃあ、どうするの?」


 この後、篠木から聞かれた発言は、BIG3とは思えぬ発言で、思わず持っていたシャーペンの先が消しゴムの中に入ってしまった。

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