スキルスキャナー
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本日は曇天で雨が降りそうで、やる気が失せるがまだE級冒険者なので手持ちのお金が少なく、貯金もしたいため、シロちゃんことシロガネさんと一緒に冒険者ギルドへ向かう。
「この前シロちゃんと戦ったけど、どんなスキルを駆使してたの?」
「そうですね……」
「やっぱり他人だから手の内は明かせないってこと? それだったら無理して言わなくていいよ」
「いえ、そういう事ではないです。むしろ、私のことを知ってください!」
「お、おう」
今日もシロちゃんは暴走気味かな?
「えっとですね、スキルは魔道具を使用しないと確認できません。確認するためにはギルドで銀貨5枚または大銀貨1枚を支払う必要があります」
「高い……」
「私もそろそろ確認する予定だったので、一緒に見ましょう!お姉様の分も払わせてください!」
「いやいや、自分の分は払うよ……」
「心配ご無用です!S-級冒険者なのでお金に困っていません! それに……お姉様のスキルも知りたいなぁ~、なんて」
「はぁ……、わかったよ。シロちゃんありがとうね」
「あぁ!お姉様に初めてお礼を言われましたぁ!」
シロちゃんがハイテンションでリアクションを取るので、ついていけない……。
そんな疲れる会話をしていたらギルドに着いた。
中に入ると、周りの人々が私達に注目する。
きっと、シロちゃんというトップクラスの冒険者がいるのに加え、超絶美少女であるアリシアもいるからであろう。
「それでその魔道具って身につけてる物も確認できるの?」
「はい、身体、服や鎧に武器といった魔力を纏っている物を反応し解析して、どんなスキルを持っているのか判別します。 ただ、ギルドにある魔道具は全部のスキルを確認できないのです」
「どういうこと?」
「スキルの質である、ギルドで定められている中級までしか確認できず、それ以上も確認できるのは国宝クラスで国が所持していることが多いです」
スキルの質、つまりスキルレベルという認識で合っていると思う。
そこでシロちゃんがギルドで定めているスキル表なるものを持ってきてくれたので、見てみる。
スキルの質は初級、中級、上級、最上級の四つに分かれている。
初級はスキルレベルⅠ~Ⅲ。
中級はスキルレベルⅣ、Ⅴ
上級はスキルレベルⅥ~Ⅷ
最上位はスキルレベルⅨ、Ⅹ
という認識した。
まとめると、ギルドが所持している魔道具「スキルスキャナー」はスキルレベルⅤ以下しか表示されず、それ以外になると習得出来ていないか、魔道具が魔力の許容量を超えるため上位スキルは認識できないようだ。
「では、私が見本を見せるのでその後にやってみてくださいね、お姉様」
そう言って、シロちゃんは魔道具の下に紙を置いて、下から2本で支えている青紫色の球体に手を翳すと、球体が青く光ると同時にシロちゃんの魔力を吸っているような流れが見えた。
その後、球体から紙に向かって青い光線が伸びて文字が刻まれる。
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《剣術Ⅲ》《加速Ⅳ》《剣戟加速Ⅲ》《隷属強化Ⅴ》
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上記のように紙に刻まれた。
「っ! お姉様のおかげで加速のスキルが進化しました!」
その言い分だと、俺と戦った時はスキルレベルがⅢだったと。
結構自分のゲームの経験が活きたと思う。
「次は私ね」
シロちゃんから紙を渡されたので、先程と同じように手を翳す。
魔力を吸い取られるが、すぐに《MP再生》によって補充される。
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《魔法反射Ⅴ》《HP自然回復Ⅳ》《回復魔法Ⅴ》《探知魔法Ⅳ》
《魅了付与Ⅲ》《急所威力上昇Ⅲ》
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上記のように紙に刻まれた。
スキル名はゲームと一緒の名称で表示された。
この世界には〇〇魔法といった謎のスキルがあったから、どのように表示されるか分からなかったため、少し怖かったが大丈夫のようだ。
「流石です、お姉様! こんなにもスキルを持っていたなんて、もしかしたら上位とか持ってそうですね!」
「装備に付与しているスキルも表示されてるから……」
「そうなんですね!お姉様が身に着けている装備もきっと名のある職人が手掛けたに違いありませんっ!!」
俺のオーダーメイドの装備や杖は、ギルド【アイドルライフ】に所属していて、作成と製作に特化した職業の最上位【神職人】のドワーフの子だ。
シロちゃんが言ったようにゲーム時代では、それなりに有名だった。
だが、いい意味の有名でもあるが、違うベクトルでも有名だった。
そのドワーフはアリシアよりも背が低く身長128cmで、自身でネカマと言っていた。
趣味は女児の服の作成という、変人趣味をもったため、ゲームで趣味を楽しめるということでVRMMOに入ったと言っていた。
プレイヤーネームはペドラルカという少しふざけた名前なのだ。
よく【アイドルライフ】のギルドメンバーに衣装を作ってくれていた。
特に俺や自身のキャラの服を製作してたのは覚えている。
そういう関係で意外と俺と交友が深かった。
「そうだね。この装備や杖は大事な友達が作ってくれたものだから、そう言ってくれると助かるよ」
「……その人って男性ですか?」
いきなり低いトーンで疑問を発して、俺に冷たい眼差しで見つめてくる。
「えっ、いきなりどうしたの……?」
「いえ、ただ気になっただけです……」
「そっか、因みにその人は女性《男性》だよ」
「そうでしたか……、それでもお姉様と親しい方がどんな方なのか気なってしまいます……」
この暴走少女が乙女みたいな発言している……。
ちょっと可愛いと思ってしまった。
「私がお姉様のこと敬愛しているのはスキルにある魅了付与のおかげなんですね!」
「おかげって……。その狂愛は本質でしょ……」
それぞれ自分のスキルを確認した後、今日もヒナちゃん達の教育兼護衛の仕事をするのであった。
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