93- 謎が謎を呼ぶ
いろいろ用事も済んだので始めますか、ちょうどいい時間ですしね。
リアがうまく動いていればアイテムも集まってるでしょうし、動いていなかったらその時はその時です。
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「――ここはどこです? リア!」
ログインした直後、目の前に広がるのは真っ白な明らかに異様な空間。
てっきりリアがいる赤い空間かフィールドにいると思いましたが、こうなると対処の仕様が無いですね。
「武器も無いしリアからの返答も無し…… どうしましょうかね」
「我々は失敗した」
「っ! ――ここの主ですか」
とりあえずただ一方的に話しているみたいで直接的な害はなさそうですね。
「我々は別たれた」
「我々を神は見放さなかった」
「我々はまた一つとなる」
「我々は―――」
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「――戻ってきましたか」
真っ白な空間から赤い空間に戻ってきました。
何だったんでしょうね、アレ。
一方的に我々が何だと語ってきてそれだけです。
『あ、お帰り』
「ただいまです。 それでどうです? 問題なくアイテム集められました?」
『もちろんばっちりよ。 ――少しだけスキルいじらせてもらったけど』
この様子だとリアの知らなそう……ん?
「何勝手にやってるんですか、もう」
そういえばスキルはかなり前にいじってそれまでですね。
SPも死蔵してましたし別にいいですかね。
どういじったか確認しましょうか。
ステータス
名前:セツナ
種族:マキナ LVEX
職業 メカニック
スキル:SP 0
【散弾銃術】 【高速作成 Ⅱ】 【体術 Ⅱ】【レーザー銃術】 【長剣術】
【二刀流】【鑑定】【調査】【投的】【空中機動】【遠視】【暗視】
スキルポイントが0になってますね、本当にいじったみたいです。
「――今更ながらいじれたんですね、私のステータス」
増えたのは【投的】【空中機動】【遠視】【暗視】ですか、まぁ何とも無難というか何というか。
効果も分かりやすくていいですね。
『何かいじれたんだよね』
同じ体を共有している精神ですからできる……?
「そういうことにしておきますか」
中々面倒かもしれませんが、私がスキルに興味が無いので別にいいですかね。
スキルもほどほどにリアの集めたアイテムの確認もしますか。
お昼の時にイベントの進み具合を調べたら絶望しましたからね。
結構進行できたと思っていたのにまだまだ序の口、ろくに進んでいませんでした。
流石星丸ごと使ったイベントなだけはありますか。
「リア、多分何回かここにお世話になると思いますよ」
『――やっぱり?』
そろそろイベントにも参加できるはずです。
爆弾を補充していくとしますか。
――結局勝手に動く腕のことは分かりませんでしたね。
あの真っ白な空間と言い、むしろ謎が増えた気がします。
――何か変なことにならないといいですけど。




