89ー 爆破
次の大砲を破壊しに行こうとした瞬間、ついさっき入れた爆砕ボルトが爆発して連鎖的に周りの砲台が吹き飛んでいきます。
やっぱり数が多いと中身も一緒に管理してるんでしょうね。
次の大砲にボルトを入れに行きましょう……え?
「近場の大砲が私を…… 狙ってる!?」
体を捻って無理やり回避しますが、よけきれず左足が持ってかれてしまいます。
「ちっ! やっぱりソロで来る場所じゃなかったですか!」
今までうまく行ってましたがやっぱりガタが来ますね、せめてアーマーを待つべきでしたか。
面制圧力が全然足りません。
最低限転がらないように片足で大砲に足を引っかけておきます。
砲撃の最低射角以下に伏しているためまたぶっ飛ばされることは無いと思いますがドローンが飛んできただけでもゲームオーバーです。
『大丈夫?』
「大丈夫だと思いますか? もう動けませんよ」
『やっぱり無茶だったでしょ?』
「ええ、足のロストは流石にきついですね」
動けなくなるのはとりあえず面倒くさいですね。
腕はまだ足が残ってれば何とかなりますし、最悪口でいけます。
あ、寝るしかできなくなるのでそれも面倒ですね。
『やっぱり体の一部が無くなるのは怖いの?』
「いえ? ただ動きづらいなーってくらいですが」
『――こんな状態の私が言うのもなんだけど少しトンでない?』
「私って飛んでるんですか…… って別にリアに話すことじゃないですよ」
私の自分語りなんてそんなに面白い話でもないでしょうに。
『ただ気になっただけ。 いっつも無くなってるのにすぐに直そうとしないし』
「――これからはすぐに直すようにします」
リアと話していたらとうとうドローンが飛んできました。
そろそろゲームオーバーですかねぇ。
死に戻りしたときに備えて目を瞑っているといつまでたっても攻撃されません。
諦めて目を開けると2体のドローンが私の周りをぐるぐる回っています。
「――何してるんですか」
問いかけても聞こえていないのかぐるぐると回っています。
よく見ると私の左腕の膜と左足の傷口、そして私の胸をずーっと見ていますね。
――何か腹立ちます。
「――ってあれ?」
右腕が勝手に動いています。
これは前の爆弾と同じ現象……?
というか何をしたいんです?
私の右腕は勝手に動いて腰に付けたままの爆弾のスイッチを入れていきます。
『――まずくない?』
「いや、まぁ死ぬ寸前なので別にいいんですけどこれはちょっと……」
10個近い爆弾が同時に爆発し、ドローンもろとも吹き飛ばしていきました。
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そして目が覚めると最初にこの星に来た捜査船の中にいます。
「不完全燃焼!」
何というかオチとしても爆破オチって何なんですかもう!
下の☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただけると作者が爆発します