88- 破壊工作
しょっぱな爆砕ボルトをレーザーの発射口の壁目掛けて発射します。
ボルトは発射口に突き刺さり、爆発して壁の一部を吹き飛ばしますが、全体を見れば微々たるものです。
『セツナ! 中に爆弾を投げ込んだ方が手っ取り早い!』
「了解です」
腰に付けた爆弾を2つ中に投げ込み次の砲台に移動します。
『セツナ、ドローン飛んできた!』
リアの言っていた通り、8機のドローンがまっすぐに私に向かってきます。
ドローンには1機1機に銃のようなものが取り付けられており、それなりの攻撃力はありそうです。
「ああ! もう! 忙しいですね!」
パイルバンカーを背中にしまい、代わりにショットガンを右手で持ってドローンを迎え撃ちます。
先行で2機を落とし、残りは銃を避けながら当てていきます。
あと2機の所で爆発音と崩壊の音がしたのでレーザーの発射口を1つ、潰せたようです。
落ちたドローンを拾って体を捻るように生きているドローンに投げ、避けたすきを狙ってショットガンで落とし、すぐさまその落ちたドローンを拾い上げて投げつけ、ドローンを全滅させました。
「このドローン達への命令を出しているのは人? それとも機械ですか!?」
『強いて言うなら両方! 少なくともこのサイズの母艦を完璧に操作したいんだったら生体パーツが少しは欲しいね』
「うーん流石SFですね」
緑色の液体に浮かんでいろんなコードが刺さっている脳とかあるんですかね?
ととと、そんなことはいいんです。 目標を次に切り替えなくては。
「というかこの船砲門多すぎでは? 母艦ですよね?」
いまだに上に撃ち続けている砲弾を避けながら次のレーザーの発射口まで移動をします。
というかテレビで見た母艦って戦闘機を飛ばす物のはずですよ。
ここまで砲台が多いとむしろ戦艦の方が近い気がしますね。
『まぁ母艦と言っても戦闘用の小型だからねぇ。 私たちがいつも乗ってる母艦に比べれば果てしなく小さいでしょ?』
「確かにあれと比べるのはどうかと思いますね…… とそんなこんなで次ですよ」
母船の壁を伝って進んでいくとちょうど発射準備中なのか青白い靄がかかっている砲門に近づきました。
とりあえずは前と同じように爆弾を2つ放り込んで崩壊させます。
発射準備中なのが幸いしたのか中でも大きな爆発が起き、少し遠くにあるレーザー発射口も同時に破壊されました。
「なるほど、内部爆発させれば船内にも大きなダメージが入ると……」
ということならこの大量の大砲も何とか出来るかもしれません。
砲弾を打ち終えて冷却中の大砲の口に向かって爆砕ボルトを手で押し込んで球の発射先を潰します。
なんとまぁ口径ピッタリです。
これなら球が発射した瞬間爆砕ボルトに当たって中で連鎖的に爆発するでしょうね。
『――今のはセツナだよね?』
「ええ、私です。 最近多い変な行動ではないですよ?」
まぁ大砲の脳天をバンカーでぶち抜いて破壊するという方法よりかは成長したかもしれませんね。
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