86- 三位一体の連携
突っ込んできた犬2体に向かってショットガンをぶっ放しますが、止まらないのでカウンターとして右の回し蹴りを入れます。
顔に良い一撃が入ったと思いましたが、何も感じないかのようにその場でとどまっています。
「むぅ!」
逆の足で顔面を蹴り飛ばし、距離を取ります。
「威力不足ですよリア!」
『この体の限界! 何とかやりくりして!』
「なら大本から叩きます!」
攻撃が効かないのならそれを操ってる細身長身から潰します。
3対1になりますが、倒せないならしょうがないです。
『コード8 アサルト 起動シマス』
細身のロボットに標的を変更したとたん喋り、4本の腕の先から短いレーザーサーベルを出して突っ込んできます。
「切断はまずい!」
突っ込んでくる機械兵に合わせてショットガンを撃ちますが、火力不足なのか全く止まる気配がありません。
とりあえず距離を取るために後ろに飛び、置き土産に進行ルートに手投げ弾を置いておきましょう。
「流石にこれをもろに食らうのは嫌ですか」
爆発範囲ギリギリで止まってくれました。
私が起動した爆弾を持っていれば相手は警戒して突っ込んでくることはなさそうです。
――ですがいつかは爆弾が切れるか自爆して死ぬでしょうね。
『――倒せそう?』
「アーマーがあれば何も考えずに行けるんですけどね。 こういう敵は苦手です」
爆発ギリギリになった爆弾を犬の足元に投げ、即座に腰から爆弾を取り外して起動させます。
至近距離の爆風に晒され、犬の表面装甲が剥がれました。
何とか倒せそうと思ったとたん、即座に撤退して無傷の状態で戻ってきました。
『――うわぁ』
「本元叩かなきゃ効果は無いですか!」
細身のロボットが突っ込んできたので爆弾を投げつけますが、爆弾なんてお構いなし突っ走り爆風に飲まれていきました。
「直接攻撃すれば結構あっさり行けましたね……」
何か今まで悩んでいたのがウソのよう……
『セツナ! 上!』
「上…… そんなのってありですか!?」
上からロボットがレーザーサーベルを構えて降ってきます。
そのレーザーサーベルが左腕を切断しました。
「持ってかれましたか! ――え?」
細身のロボットの至近距離で爆発が発生し、ロボットの頭が吹き飛んでいます。
『セツナ! ナイスフェイント! 指揮官が潰れて連携が切れたから今のうちに』
「――ええ。 わかりました」
何が何だか分かりませんが、またレーザーの発射口を潰すため、全速力で前に進みます。
「リア、私の体使いました?」
『いや? どうして?』
「いえ、そういうことならいいんです」
おそらく最後の爆発で考えられる原因は左手で爆弾を持っていて、それが爆発したというのが一番考えられます。
相手に爆発武器はありませんでしたし。
ですがそうなると気になるのは私、左手に爆弾持ってなかったはずなんですよね。
リアが勝手に動かした形跡もなし。
「――保留です。 少し休憩したいですね。 左腕の処理もしなければなりませんし」
『この辺は補給だと思うから少し広めに消し飛ばせば結構安全に直せると思うよ?』
「その案を採用しましょうか」
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