74- 新素材
3人で地下に降りて素材回収です。
ミロクが特殊な素材と言っていただけあり、放置していれば勝手に耐久が復活する素材のようです。
小さな傷なら1時間、真っ二つにされてもくっつけておけば3時間で治るとか。
「どうですネロ、素材の感じは」
「壊れてもいいというのは中々大きいです。 素材の無駄がないです」
『セツナの作った武器って大体壊れてるんでしょ?』
「ええ、最初のショットガン、ガトリング、元祖【ドラゴンブレス】…… 軒並み壊れてます」
もうそういう運命なんでしょうね。
『これ使えばその辺の装備が通常利用できるんじゃない?』
「あー…… 確かにそれ使えば普通に前線で火器が使えるかもしれません」
普通の金属で作ろうものなら絶対に壊れます。
なんかわかるんですよね。
でもこれを使えば壊れても大丈夫になるかもしれません。
「まぁ耐久だったらノヴァメタルが一番いいんだけどね。 私がこれを壊れるところを見たことないよ」
そういってミロクが剣をぶらつかせます。
そういえばノヴァメタルって液体金属でしたよね?
何で固体を維持できているんですか……?
「そんな激レアを普段使いできるのは団長だけです。 ネロでさえ持ってないです」
「私も…… 今はどうなってるんですかね?」
体の中弄られましたからね。
どうなってるのか知らないです。
『少なくともエネルギー通路に使われてるね。 因みに取り出しは不可能』
「――ということなので実質ゼロ個です。 使えませんね」
何で私の構造をリアが知っているかは知りませんがまぁいいでしょう。
とりあえず武器はこの神殿の壁を使いましょう。
「そういえばその声は誰なんです? 初めて見たです」
「リアっていう、まぁ私のリミッターみたいなものです」
リアが発動させなければ【円環之龍】は使えませんからね。
まぁ間違ってはいません。
『どうも、これからよろしく』
「――不思議なことです」
「まぁ気にしなくても特に変わりませんよ」
たまに人格入れ替わりますが伏せておきましょうか。
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「あらかた回収したし帰りますか」
「帰ったら武器作りです。 楽しみです」
「そういえば私も色々作らないといけませんね。 爆弾とか」
攻略戦です。
絶対どこかで使い道が出るはずです。
「もう2人で作れば? そうすればいい武器作れそうだけども」
ネロとですか……
確かに良い武器は作れそうですが……
「嫌です。 チームに入るなら考えるです」
そのままそっぽ向いてしまいました。
「まぁそういうことです」
「――入る?」
「やめておきます」
今のところは1人で満足してますし、チームに入るメリットも少ない気がしますからね。
「そっか…… まぁ入りたくなったら言ってよ。 枠は開いてるから」
「別に入らなくてもいいです」
ネロは相変わらずつれないですね。
「そういうことならまたいつか入るかもしれませんね」
「団長が入れるならどっちでもいいです。 ネロは別の場所で素材取って色々強化するです。 チームメンバー多いです。 団長もくるです」
「――というわけなんでここから私はネロといるね。 セツナはどうするの?」
「そうですねぇ…… 【アンドロイドの墓場】に行った後で剣山の洞窟で足りない物の回収ですかね」
イベントも近いので、そろそろ本腰を入れなくては。
作るべきものは武器一式と弾薬、後は爆弾の類ですかね。
――そういえばダンジョンクエストは失敗でした。
壊しすぎて達成条件が満たせなくなったんでしょうね。