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73- 団長の謎

「そういえば、あれの起動理由何なんでしょうね」


 多分私が押し込んだせいで起動したと思うんですけど、今になって考えてみれば押し込んだ屋上ごと壊してしまいましたし、【龍血晶ドラゴンブラッド】と同じものなら起動にエネルギーが必要なはずですが、エネルギー無しで起動しませんでしたかね?


『――確かにあれを動かすだけのエネルギーは私も出してないよ? 私たちのエネルギーを使ってるなら触った時点で起動してると思うし』


 もっと謎ですね。

龍骨晶ドラゴンウエッソ】は自分自身がエネルギーを生み出すダイナモとして常にエネルギーを生み出していたから動けていただけでしょうし、実際私が見つけた時は【龍血晶ドラゴンブラッド】はタダの球でした。


「――団長の近くだとレーザー系の武器が使えなくなるです」


「ネロ?」


 ネロがスコープを覗きながらぼそっと呟きます。


「もちろん一定以上の威力を持っていれば使うことは可能です。 でもそれを常時使うのはコスパが悪いです。 だからチームメンバーはみんな実弾火器を使うです。 よっと」


 狙撃銃から爆音とともに発射し、ドラゴンにしっかりと着弾させます。


「お見事。 ――それで、使えない理由ってわかります?」


「正確な理由は分からないです。 ただ、レーザーを撃つと何故か暴走して爆発するです」


「――リア、何かわかります?」


『うーん…… 考えられるとしたら過剰エネルギーによる爆発。 高エネルギーの物はそもそもの耐久が高いから爆発しないってだけかな……?』


 そうなるとミロクから常時エネルギーの力場が発生していることになりません?

今でさえに人間とは言い難い種族ですが、流石にその領域には入ってない……


 ――入ってませんよね?


「そろそろ支援も必要なくなるころです。 二人とも、結構楽しいので見ておくといいです」


 ネロに言われ上を見ると、ビームサーベルから普段持っている剣に切り替えて、【剣之王エクスカリバー】を起動させたみたいです。


「やっぱり派手ですね」


「団長の攻撃は高火力なのに、踊っているみたいで綺麗です。 あ、もう終わるです」


「――すごい圧ですね」


 前に【魔剣ティルフィング】戦の最後に見た大技です。

ドラゴンは光の刃に当たり、コアごと木っ端みじんにされてしまいました。


「私があんなに苦戦したのにこうもあっさり倒すとは」


「団長ならこんなものです」


 少しした後で、ミロクが飛んで戻ってきました。

心なしかピリピリとしますが。


「流石です。 ミロク」


「ざっとこんなもんよ。 目的の物は手に入ったし、帰ろうか」


「そういえば何を目的に来たんです?」


「ビルドアーマーの動力部。 本来は神殿のボスのドロップだったけど、確認したら上位互換が手に入った。 ありがと」


「――団長。 ところで報酬って何もらえるんです? ネロはそれにつられてここまで来たです」


 そうなんですか。

そういえば私はただの好奇心でしたね。


「あ…… ダンジョンの外壁が結構特殊な素材だからお気に召すかなって連れてきたんだけど、崩れちゃった」


「――私が掘り起こしますか?」


「どうやってさ」


「こうするんです! リア調整お願いしますよ」


『無茶させるねぇ 【円環之龍ウロボロス】起動! そして【アンバランス】!』


 両腕にエネルギーをため、下に向かって発射します。

リアの調整のたまものか、ちょうど神殿の瓦礫が多い場所が表層に残ります。


「――やっぱり火力バカです。 二人とも出力のことしか考えてないです」


「セツナはともかく、私は違うと思うんだけどなぁ」


「で、この後どうするんですか? 掘ります?」


「もちろんです」


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