62- 機体試し
第3部スタートです。
『後で私にもやらせてよ!』
「わかってますよ! 【ドラゴンブレス】!」
両腕にエネルギーを送り込み、レーザーを放つ。
最初は【龍骨晶】のエネルギー出力を増加させ、その後【龍血晶】で増幅されたエネルギーを放出する構造になったようで、タイムロスなしでぶっ放せるみたいです。
どうやら、通常エネルギーでも前のレーザーに比べれば太くなっており、
「―――!! ―――!」
何やら叫び声のような声が遠くから聞こえてきます。
『うーん、ここまで綺麗に薙ぎ払えるか』
「威力もそうですが大きく薙ぎ払えるようになったのが大きいですね」
崖の淵に立っていたプレイヤーの一角がほとんど蒸発してしまい、ぽっかりと空間が切り開かれてます。
こっちからは攻撃される心配はなさそうですね。
『火力は申し分なし…… 流石私』
「あなたはというよりかはその皮の気がしますがね」
『まあそういうのはいいのよ。 で? そろそろ満足した?』
「いや? まだまだ物足りないですけど?」
レーザーを発射して大体180度。
正面の見える範囲はほとんどいなくなっちゃいました。
『――私の分は?』
「――わかりましたよ。 それじゃあどうぞ」
『あいさー』
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どうやら意識の移動がうまくいったみたいで、私は今真っ赤な空間にいます。
なぜかその空間にはソファやベッドといった基本的なワンルームのような部屋が作られてあります。
「リアが快適って言ってたのはこういうことですか……」
『実際快適そうでしょ?』
「確かに基本的なものはそろってますが、こういう快適さとは思いませんでしたよ」
まさか本当に部屋があってそこに住んでいるとは……
もう少し封印的な感じだと思ってたんですけどね。
『さーて、運動と行きますかね。 セツナはその中から見ててよ。 【円環之龍】起動!』
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『さて…… しょっぱなミサイルか!』
セツナが後ろのプレイヤーを殲滅しているころに準備していたであろう、大型のミサイルが飛んでくるが、それを掴んで思いっきり相手に向けて投げ返す。
『たーまやー! うん、動きやすさが全然違う。 何かこう、本当に自分の体みたい』
「リアみたいに近接戦闘メインだとよくわかるんですかね?」
『そうなんじゃない? セツナも二刀流なんていうスキル持ってたし今度試してみたら?』
「私の詮索もいいですけど早くしないと対空射撃で落とされますよ?」
『分かってるよ! 【魔龍脚】!』
技を使ってプレイヤーの中に突っ込んでいき、衝撃波で一定の空間をプレイヤーたちの中に作り出します。
「どうなってんだお前の火力は! 死ね! 【バスターソード】!」
『私もなんでだろうね! 【アンバランス】!』
右手にエネルギーを送り込み、強化して我先にと突っ込んできたプレイヤーの剣に向かってをぶん殴り、剣ごと吹き飛ばす。
『全員かかって来い!』
「――ミロクとかがこれを見たらイメージ崩れませんかね?」
『知らん!』
「そんな無責任な……」