43- 星誕の金属
【ダンジョンクエスト 『イクスエルツ大研究室』 のエクストラクリアを達成しました】
私が立ち上がると同時に盛大なファンファーレと共にアナウンスが入りました。
「なるほどねぇ。 壊さなきゃいけないフュージョンコアを壊さずにロボを破壊したから…… かなぁ?
へぇ、こんな風に出るんだぁ」
「ロボットの残骸からこんなものを見つけました!」
リルが消えるはずのロボットの頭の中に紫色の水晶が入っていることを見つけました。
頭を打たなくて良かったです……
「今怪しいとなるとやっぱりあのフュージョンコアなんじゃないかなぁ? クエストの報酬ももらってないし」
ルイスの予想通り、フュージョンコアの下にある円錐が開き、ちょうど紫色の水晶がはまりそうな空間がありました。
リルが水晶をその空間にはめると、水晶とフュージョンコアが強く光り輝き、光が収まると、すべての円錐がフュージョンコアから離れていき、ちょうど触れる高さにまで降りてきました。
こうしてまじまじと見てみるとすっごい柄していますね。
何というか写真で見る太陽みたいにうねっています。
「これ触っても大丈夫なのか……?」
恐る恐るケイが触ると、コア全体にひびが入り、外壁が砂のように散って行ってしまいました。
そして残ったのは真っ赤に輝くまるで太陽のような液体でした。
【ノヴァメタルバル を獲得しました】
【ノヴァメタルバル】
星が誕生するときの中心核として生まれるといわれるノヴァメタルが一定量集まった物。
液体金属という金属の特性上、一定以上集まると球を形成する。
【ノヴァメタル】
星が誕生するときの中心核といわれる液体金属。
星誕の時のエネルギーにさらされているためエネルギーに対して特殊なふるまいをする。
コーティングとして使用するだけでも凄まじい性能を引き出すことができる。
「なんというかすっごい金属ですね……」
【星が誕生するときの中心核】とか、話が妙に壮大です。
しかも液体ですし。
「ははは、まーさかこんなもんが手に入っちまうなんてなぁ…… ただ普段使いの素材を取りに来ただけだってのに何たるこった……」
顔に手を当てて空を仰いでいます。
「セツナちゃんセツナちゃん。 簡単に説明するとこれすっごくレアなアイテムで、これを使った装備はすっごい高性能になるんだよぉ」
「そんなにすごいんですか……」
「うん。 性能の上昇幅は入手難易度以上だとか。 まあ入手するのが大変なんだけどね」
「へぇ……」
もったいなくて倉庫番になってしまいそうですがビルドアーマー魔改造にとって最高かもしれませんね……