42- 真っ向勝負
ケイと私はすぐさまロボットの懐に突っ込みます。
「くっ…… こんな棒きれじゃその羽を突破するのは無理ですか……」
「やり方を見誤るなよ。 今回の目標はこいつの破壊じゃないからな!」
「わかってますよ!」
目標は部屋中央にあるフュージョンコアの破壊です。
さっさとレーザーを発射させなければ。
『邪魔だといっている!』
ロボットは羽を大きく広げ、私たちを吹き飛ばし、リルに向かってレーザーを放ってきます。
「いいレーザーだ!」
リルは空中で体を回してすれすれでレーザーを回避して壁に反射させ、球体の下にある円錐に命中させます。
【フュージョンコアの損傷を確認しました。 残存耐久75%】
減りが悪いですね。
直撃以外は効率が悪すぎます。
『ジジ…… ジジ……』
吹き飛ばされた私たちに向けて羽の先端を向けています。
その羽からはセミのような羽がこすれる音が聞こえてきます。
「セツナ! 俺の後ろに! 【エネルギーシールド】!」
羽の一枚一枚の金属片が超高速でエネルギーの膜に衝突して突き刺さっていきます。
「これ大丈夫ですよね!」
「知らん! 何とかなる!」
「そんな無責任な!」
数秒間の刃の雨がシールドに突き刺さり、とうとうシールドにひびが入り、木っ端みじんに砕け散っていしまいました。
「畜生! セツナ! 先に任せた! 【インパクト】!」
ケイが私の背中に技を打ち、ロボットに向かって上に吹き飛びロボットの目の前に落下します。
『何!』
「防御がない今なら通りますかね!」
持っていた杭をパイルバンカーに装填し、ロボットの胸に向かって発射します。
杭は胸の中心を貫通し、背中から出てきます。
「まだです!」
2本目をすぐさま装填し、ロボットのお腹に向かって発射しますが半ばまで突き刺さり、止まってしまいます。
『******!』
ロボットが意味不明な叫びをあげて骨だけになった羽を私の肩に思いっきり衝突させ、吹き飛ばします。
「ありがとよセツナ! 【インパクト】! これで! 止めだ!【斬月】!」
最初の一撃で私の突き刺したお腹の杭を押し込み背中に抜けさせ、弱くなったお腹を真っ二つに切断しました。
『エネルギー生成器官、及び動力機関の破損を確認。 動作を停……』
ロボットの目から光が消え、リルとルイスが相手をしていたドローンも動きを止め、地面に墜落しました。
「いい一撃だったぜセツナ」
「そっちもお疲れ様です」
羽に突き飛ばされ、寝た状態私の手首に何かを突き当てています。
「何ですそれ」
「緊急用の回復アイテムだ。 どっかのバトルロイヤルゲームとのコラボアイテム何だと」
私のHPはみるみる回復し、半分になって回復が止まりました。
このくらいあればまあ何とかなるでしょう。
【ダンジョンクエスト 『イクスエルツ大研究室』 のエクストラクリアを達成しました】