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21- 【魔剣(ティルフィング)】

 一言でいえばすさまじかったです。

金と赤のぶつかり合い、巻き込まれれば一瞬で私が消し飛ぶことが肌で感じられました。

逃げろって言ってたのがよくわかりますね。


――いう私も【ドラゴンブレス】の射程ギリギリなら巻き込まれずに済むかという慢心で左腕を持ってかれましたが。


 私の【ドラゴンブレス】を反射されたあと、なぜかミロクはログアウトしてしまったので必然的に【聖剣カリバーン】のターゲットは私……ですよね。


「【聖剣カリバーン】でしたっけ? さっさと倒せばどうです? ミロクもログアウトしてしまいましたし、私の最大火力も反射されてしまっては攻撃手段がありません」


「この機体、今は【聖剣カリバーン】じゃない。 【魔剣ティルフィング】、覚えて】


 そういった後、黒い剣で私を袈裟切りにし両断しました。


 【魔剣ティルフィング】のパイロットの声、なんというかおっとりとしてましたね。

そう思ったところで目の前にはクエスト待機所が広がっていました。


 とりあえず、ミロク……美空みくに連絡しましょう。

急にログアウトされてはちょっと心配です。



「――出ませんね……」


 流石に心配ですね……


 美空みくの家の鍵を持って全速力で家まで向かいます。

前に私の家の鍵を渡したときに「じゃあ私に何かあってもいいように」ってことでもらった合鍵です。

 まさか役に立つとは思いませんでした。


美空みくさん、 上がりますよ」


 返事は……無いですね。

部屋にいるのでしょうか?


「入りますよ」


「あ……いいよ…… って、ちょっと待って!」


 美空みくの部屋に入ると妙にやつれた美空みくがベッドの上で座っていました。

なぜか下着姿で。

 

「待ってって言ったじゃん!」


「最初にいいって言ったのはそっちじゃないですか」


 こうしてみるとやっぱりデカいですね……

――虚しくなるので考えるのはやめときましょう。


 ちょっとやつれた感じもしますが元気そうでよかったです。


「ところで何で下着なんです?」


「さっき吐いてパジャマだめにしたから」


「吐いたって、え? 大丈夫です?」


「うん。 やっぱり香衣の欠損がトラウマになってるみたい。 でも今は大丈夫。 それとこっちも聞きたいんだけどさ…… どうして逃げなかったの?」


「言い訳をさせてもらえるならあの位置なら大丈夫かと思っていました。 レーザーを反射してくるとは思いませんでしたけど」


 実際【魔剣ティルフィング】とミロクの激しい攻防でも攻撃の余波は来ませんでしたし。


「まああの戦闘で巻き込まれない位置から撃てるレーザー武器を持っているとは思わなかったけどさ…… 

多分ネロがテンション上がって色々教えちゃったんだろうな」


 確かに、私に武器の作り方教えてるときは嬉々として教えてましたね。


「にしてもすっごい攻防でした。 あなたも、【魔剣ティルフィング】も」


「ふふん。 そっか…… 最後は変な終わり方しちゃったけどかっこいいとこは見せれたかな。 気分がいいから晩御飯ご馳走しちゃう」


 おお、美空みくの作る料理はおいしいんですよね。

久しぶりなのでいただいちゃいましょう。


 褒めておいてよかったです。



「そういえば聞きそびれたけど香衣かいが戦ってたボスって何? 宇宙空間にいるときに聞こうとしたんだけど【魔剣ティルフィング】が来ちゃったから聞きそびれたんだよね」


「オルドルっていうボスです。 にしてもおいしいですねこのカレー」


 使ってるルーは私の家と同じはずなんですがね。

隠し味でしょうか。


「アナザーコスモスのボスってどんどん追加されるから私じゃわからないや。 まあ頑張って」


「ええ、明日から夏休みですし、攻略して見せますよ」


 オルドルに負けるようでは【魔剣ティルフィング】とあの戦闘をしたミロクに追いつくことなどできないでしょうし。


 ちょっと本気でオルドル攻略に向けて頑張っていきましょうか。




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