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19- 宇宙遊泳は癒しです

感想ありがとうございます。

「そういえば今日元気ないよね、香衣かい。 どしたの」


「ええ、昨日、ボスに何回挑んでも倒されてしまいまして」


学校が終わり放課後、ぐでーッとしている私を見つけたのか話しかけてくれました。


 昨日、【ドラゴンブレス】の試し打ちをした後、そのままオルドルに喧嘩を売りに行きましたが【ドラゴンブレス】を撃つ暇もなくオルドルのレーザーで焼き殺されました。


 何回も喧嘩を売りに行ったので出現条件や相手の攻撃方法などが分かりましたがそれまでです。

分かったところで【ドラゴンブレス】をチャージする時間はないし、細いレーザーで体をみじん切りにされたり、太いレーザーで私が蒸発するだけです。


 デスペナルティがあったらどうなっていたか。


「ボスねぇ…… 困ったら言ってよ手伝うから。」


「ありがとうございます。 ですが自分で頑張ります。 あなたの助けは受けません」


 元最強の名を冠するプレイヤー【ミロク】

多分私が言えばすぐにでも手伝ってくれるでしょうがやはりそれはずるい気がします。

ポーカーでジョーカー5枚で相手をするような、そんなレベルな気がします。


 あいつとは私がやりたいのです。

そして願わくばあのぶっといレーザー光線を……

 今から楽しみです。


「やっぱりそういうと思った。 それじゃあ餞別とはいわないけどコスモスでちょっと行きたい場所があるからついてきてよ」


「わかりました。 それじゃ、こんなところでグダグダしてても仕方ありませんね」


「そうそう! 明日からは夏休みだし挑戦する時間はいっぱいあるでしょ」


 そういえば夏休みでしたね。

何度も玉砕する時間がありますね。



 アナザーコスモスにログインしてメインロビーにミロクが立っていました。


「ミロクの行きたい場所ってどこなんです?」


「外」


「外?」


 外といわれても曖昧過ぎてわかりませんね。

もしかして宇宙船の外……ってことですかね?


 行けるんですか?


「ビルドアーマーをこれに変えておいてね」


 そういってミロクはサイコロのようなものを渡してきました。

 【ビルドアーマー圧縮体 〈遊泳機スペースフライ〉】


とりあえず【量産機マスプロモデル】と入れ替えておきましょう。



ミロクについて行くとクエストを受けずにクエスト待機所まで来ました。

惑星突入プラネットエントリー】ではないですよね。

外って言ってましたし。


「【宇宙突入スペースエントリー】」


宇宙突入スペースエントリーモードに移行します。 ミロク、セツナのビルドアーマーを起動します】


「そういえばミロクのビルドアーマーって今無いんじゃ……」


「セツナに渡したのと同じのを使うよ。 今なら下手なビルドアーマーより私単品の方が強いし」


「ははは……」



「うーん……? なんというか【遊泳機スペースフライ】の操作がうまくいきませんね」


 ミロクからもらったビルドアーマー【遊泳機スペースフライ】は宇宙空間を飛ぶのに適したアーマーのようです。

 アメリカの鉄のヒーローみたいにスラスターを吹かすのですがこれがなかなかに難しい。

上下が無いので基準が分かりません。


「このビルドアーマーなんて宇宙に入る専用のやつだから気張らなくていいのよ…… こうやって宇宙船を背にしてボケーっと浮いてるだけで悩みが吹き飛ぶから……」


 ミロクの方を見ると大の字でふわーっと浮かんでいました。

熟練を感じますね……


「ああ…… 確かに良いですねこれ…… よくわからないけどだめになります……」


 なんというか人をだめにするクッションと似たような感じがします……

星も素晴らしいですね。


「あ、彗星ですかね」


 彗星とかもちゃんと再現してるんですね……

―――何か近づいてきていません?


「セツナ今すぐ逃げて」


「え? 何でです?」


「逃げて!」



 赤い彗星は私に突っ込もうとして、ミロクが剣でそれを受け止めていました。


「ミロク、これは…… 一体……?」


「いつぶりかな、【聖剣カリバーン】に出会うのは! セツナ! あなたは逃げて! 守りながらじゃ戦えない!」


聖剣カリバーン】というと半年ぐらい前に売ったとかいうビルドアーマーでは……?


「――後で説明お願いしますよ!」


 今の私じゃ鎧袖一触がオチです。

ミロクには後でこってりと話を聞かなければ。




次回、邂逅

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ビルドスキン? ビルドスーツ? ビルドアーマー? 呼ばれる方は統一の方がいいでしょう。
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