17- 共同魔改造
「ここのボスを倒すと普通のリザードマンはこっちに来なくなるです。 今のうちに安全なところまで行くです」
ネロの言う通りボスの後ろにいたリザードマンたちはこちらを見て委縮しています。
今攻撃して素材をかき集めたいところですが武器がありませんね、あきらめです。
「安全なところといってもどこに?」
「その辺の岩ぐらです。 なんやかんや言ってそういうのが一番便利です」
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私はネロについて行き、近場の小さい洞窟でたくさんの武器を広げています。
私が持っているレーザーライフル以外にもサブマシンガンやハンドガン、アサルトライフルなど様々な武器種がありますね。
「武器には必ずピンがあるです。 ここにショップで売ってる鍵をぐっと差し込むです。 えいや」
ネロが武器のグリップの丸いところに力いっぱい鍵を押し込むと武器が3つのパーツに分かれました。
出てきたパーツはバレルやグリップ、撃鉄が目立ちますね。
時折、スライドやサイトがある程度です。
「武器のレア度が低いので案の定はずれですね。 こういうパーツをかき集めて一つの武器を作るのです。 このスナイパーライフルもそうやって作ったです。 元にも戻せるですが性能は落ちるので気を付けるです」
そういって私に鍵を1本渡してきました。
試しにレーザーライフルに使ってみると4つのパーツに分かれました。
グリップとサイト、それとよくわからない箱と赤い球体が出てきました。
――この球体は作成に使ったルビライト水晶?
「まあ案の定と言いたいですがこの水晶はレア物です。 一番最初のレーザーライフルだと思っていましたが使ってるものはなかなかに一流です……」
前に水晶を鑑定したときは鑑定スキルのレベルが低かったのかレア度は見れなかったんですよね。
いいものだって言うならあげちゃいましょう。
「ネロさん、これいりますか? いろいろと教えてくれたお礼ってことで」
「もらえるならもらうです。 それじゃ、一通り教えたので私は行くです。 ここにいればしばらくは安全なので帰る準備をするか銃を作っているといいです。 またどこかで会えたらです」
「またどこかで」
ネロが行ってしまったので私は早速銃を作りましょうか。
まさか倉庫番をしてもらうはずだった【龍血晶】が役に立つとは思いませんでしたね。
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レーザーライフル作ってはばらし、作っては分解を繰り返した後、調整をすること数時間、思い通りの武器が完成しました。
武器の名前はちょっとカッコつけて【ドラゴンブレス】とでも名前を付けましょうか。
武器の特性は【龍血晶】の特性を利用したチャージ機構です。
普通のルビライト水晶でレーザーを束ね、それをさらに束ね、【龍血晶】に貯めて一気に発射するという武器ですね。
弱点としては1発打つのにエネルギーパックを6つ消費することとサイズを完全に間違えたことですかね?
「まあそんなことはどうでもいいです…… 早速試し打ちです」
試し打ちの実験場はリザードマンがたくさんいたあの沼地です。
広い平地なのでまっすぐ飛ぶレーザーの試し打ちにもってこいです。
「~♪」
今から楽しみです。