166ー 永遠と刹那
――さて。
【龍血晶】ご本人です。
――何にもいたわらずに使ってましたからね。
まぁ表に出ていた人格がリアだったこともあって大丈夫かなって思ってたんですけども。
「――えーっと」
『別にこき使ったことについてはそれが我々の仕事だし? 別にいいんだけども…… 最近は出力上げすぎかな? 原点が無ければ爆発することも多かった』
リアの中身という感じなんですかね?
原点が何かは置いておくとして、実際出力上げまくってましたし。
『で、対よ。 何で今出てきた?』
『結びで引っ張られたって感じかなぁ?』
『ま、そんなところか。 ――で、再度聞くぞ? 試練結果は?』
今回は【龍骨晶】による代理試練。
再試練となったら……今日はもうやめてミロクのいたずらに付き合いましょう。
――そういえば時間は……あと少しじゃないですか。
『合格だよ。 はいこれ』
【龍血晶】が球体を割った物を投げ渡してきます。
サイズとしては野球ボールを半分に切った感じですが、断面はパズルのように凸凹しています。
『――そこまで認めたか』
『何となくは分かるからね。 今までの行動だって…… ねぇ?』
『分かった! もってけ』
【龍骨晶】も似たようなものを渡してきます。
『我々は刹那』
『我々は永遠』
『『それは2つの矛盾であるがゆえに結ばれる』』
【宇宙儀 刹那之時】
【龍骨晶】に認められし証明。
ありとあらゆる一瞬を司る半球であり、それは宇宙の始まりと終わりであった。
だが、宇宙に置いて刹那はあまりにも短すぎる。
【宇宙儀 永遠之時】
【龍血晶】に認められし証明。
ありとあらゆる永遠を司る半球であり、それは宇宙の過程であった。
だが、過程だけでは宇宙は成り立たぬ。
自動で表示されたアイテムテキストです。
――とりあえずやばいこと書いてますね。
そしてさらに言えばこれくっつきそうなんですよ。
めっちゃくちゃ楽しみなんですが。
『じゃあね。 セツナ。 リアにもよろしく言っておいて』
「ええ、ありがとうございます。 【龍血晶】」
『対は何か言わないの?』
『何もない』
『なーんだ。 どうせ「また会いに来て」とか思ってるくせに』
『抜かせ』
なーんか試練のピリピリ感がウソみたいですね。
『――そろそろリアが起きちゃう。 じゃ、またねセツナ』
「ええ。 またどこかで」
『――勝手に来るがいいさ』
『ほらね?』
ギャーギャーとしましたが、私の視界は白く輝き始めました。
・
・
・
「――アイテムはしっかりありますね」
『――体が鈍る』
「休んでてくださいよ。 いろいろやりたいことあるので」
『りょーかい』
さて、私は2人に合う前にこの知恵の輪を解いてしまいますか。
えーっとまずは断面同士をはめて……
入りませんね。
押し込みながら回して……
えーっと
・
・
・
『――セツナ?』
「――集中しすぎました!」
しかもまだ組めてないっていうのに。




