142- 円柱の中身
「中に入ったはいいが攻撃しようとした瞬間に破壊される。 ツルの強度も3人が耐えられないほどの威力。 中に入ったのは誤ったか?」
攻撃しようとした瞬間反撃が来ます。
私がツルを切るためにナイフを取り出した瞬間にカチ割られましたよ。
そろそろ肉体への攻撃が来てもおかしくは無いですね。
「あーもう! 鬱陶しい!」
マナの【聖剣】一回破壊しようとして破壊されなかったのが気に食わないのかずっと攻撃されています。
安全のために別行動です。
【ドクン、ドクン】
円柱の中身も胎動を繰り返しています。
さーて、ここからあの鍵を探さなきゃいけないわけですが……
「わ、わぁぁぁぁ!!!」
「また回ったか!」
まーた誰かが空を飛んだらしく大きく部屋が回り、一回大きく震えます。
「ストラ! あなたが周りで飛ばすことを止められませんか!」
「流石に無理だ! やめろって言ってるのに飛んでるんだから!」
リルが壁にぶつからないように掴んで空を飛び、何とか衝突を免れます。
3人も壁に衝突しますが各々の方法でダメージは回避したようです。
「この状態でリルの解析ができるんですかね……」
おそらくかなりの難易度の解析です。
せめて落ち着いた状態でやらせたいものですね。
「あー…… 面・倒!」
「あれ、マナ…… は?」
「【ゼロ】」
マナが急に近づいて来て私の【魔剣】を引き抜いて円柱に向かって攻撃を飛ばします。
伸びた攻撃は円柱に向かって伸びていき、何の抵抗もなく通っていきました。
「ア…… ガ…… 早…… く……」
完全に忘れていたエネルギーが中で暴れまわっています。
ツルは私とマナを狙って攻撃しますが、刺さった瞬間に蒸発してしまいます。
『チェンジ! 無理やり流し込む!』
リアが近場の太めの根っこを掴んで強制的に流し込みます。
根っこは暴れまわったのち、火を上げて燃えてしまいました。
「あ、ごめん」
「いいぞ! 何か知らんが進んでる!」
マナが円柱の中身を切断したことで成り行きではありますが進んだようです。
というか抜くならせめて一言言ってほしいものです。
急にあれが来ると対応しきれません。
【ドン! ドン!】
さらに大きく胎動を繰り返し、コード類が火花を上げて切り離されていきます。
「――流石にそろそろ戦闘か」
円柱が切断されたところから緑色の球が零れ落ちます。
零れ落ちた球を囲むように周りの植物が集まりっていきます。
見た目としてはさながら植物人間でしょうか。
【ザザザザザ!!!】
突如腕を振るい、直後に自分の後ろの壁がはじけ飛び、巨大な根っこを使って無理やり外に放り出されてしまいました。




