夢の果て
ぼくたちが望んでいたのは
こんな景色だったんだろうか
こんな…こんな方法しかなかったんだろうか
隣に立つ女性の形をした機械がフラットな声で言う
「これで終わったんでしょうか」
「終わったんだ、やっと望んでいた夢が叶った」
薄らと見える対岸のそのまた向こうに無数の天にまで登る大きな、とても大きな火と文明の残骸から立ち上る煙でできた花を見ながらぼくは言い聞かせるように言う。
「では戻りましょう」
「そうだね、みんなにも教えてあげないと」
「夢が叶ったんだって」
――――――――――
不自然に赤黒い塗料のついたドアを潜る
「ただいま、みんな」
「おかえりなさい」
機械以外からの返事はない
「みんな地面で寝たら風邪引いちゃうよ…」
「なんとか言ってよ…夢が…叶ったんだよ…」
「なんで返事してくれないのさ…」
思いつきで書いてみたものなので、続けるかは分かりません。