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お師匠様と私  作者: パステルさん
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はじまりはじまり

はじめまして、どーもよろしくお願いします。ゆるゆるで書きますのでお手柔らかに(笑)

あ、このお話はフィクションです。シショーの考え方、バカ弟子のモデル等も存在しておりませぬのであしからず。しいていうなら両方ともパステルさんです。一人二役。。。バッチこい。

「おシショー様ー。おシショー様ー」

どんどんどんっと階段を勢いよく駆け上がる音が聞こえる。

あぁまた、あのバカ弟子、、、なんかやらかしたか?

コンコンコンっと小気味よいノックが3回。俺がバカ弟子に初めて教えたことだ。口で言ってわからないから体に叩き込んでやった。文字通りの意味で。

そしてバカ弟子は一呼吸置いたあとゆっくりと扉を開けて開口一番こう言いやがった。

「お師匠様ー錬金術を教えてください!!」

俺は頭を抱えた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

昔々あるところに、貧しい村に貧しい一家がおりました。その一家には小さな男の子がおりましたが、あるとき村が大きな飢饉に見舞われ、男の子の両親も一つの決断をしなければならないのでした。

自分が生きるために子供を森に置き去りにする。

これは残酷だと思われるかもしれませんが生きるためには仕方のなかったことなのです。というか、そんなことは日常の中で起こりえることだったのです。

森に置き去りにされた男の子は途方にくれました。父と母に待っていろといわれ、少しばかりの炒り豆と干しぶどうを持たされ待っていましたが一向に帰ってくる気配もない。徐々に太陽が傾き、暗くなりつつあります、男の子はだんだんと怖くなりました。父と母の名前を呼ぶも帰ってくるのは自分の声の反響。それと風の音と得たいのしれないがさがさという音。そのがさがさという音が大きくなり、男の子は思い出しました。昔、母に森には大きいオオカミや、熊がいるだから入ってはいけませんよと。。。とうとう怖くなりすぎて闇雲に走り出しました。がさ、がさっ、がさがさっ!近づいて大きくなる音。そしてとうとう男の子の前に音の正体が姿を現しました。真っ黒で大きな、、、とここで男の子は恐怖のあまり伸びてしてしまいました。キューと目を回しながら。その真っ黒な大きな塊こそ、森の中で迷子かと思い男の子を追いかけた師匠だったのです。


「・・・んで、回想はすんだかよ?バカ弟子。」

「んな、シショー!?うちにはラルフっていう名前があんねんから、そう呼んでくださいよー」

「いきなり起こされて挙げ句錬金術教えろとかいうやつにはバカ弟子で十分だ」

そんなーひどいわーと口をとがらせながら、ぶーたれている。

「それでだ、バカ弟子?なんで急に錬金術なんか教えろっていいだしたんだ?」

「ふぇ?あー、、、それは、ほら、シショーは魔法使いっぽいでしょう?というかみんなからそう言われてるし、だとしたら錬金術って魔法使いにとってひとつの到達点というか永遠の研究課題というかー、弟子である、うちも知っとかないとなってわけですよ。」

にこにこーっと理由を話すラルフ。対して師匠はため息をついていた。

「はぁー、、、何度も言わせるなバカ弟子。嘘はばれる相手につくな。利用されるのが落ちだと何回言ったらわかる?お前のそのにこにこ顔、話す時の目線。息づかい。。。理由は嘘だって自分で言ってるようなもんだ。ただ、錬金術について知りたいのは本当らしいな。えぇ?大方あれだろ?町のやつらが空想上の錬金術の話をしていてすごいと思って教えて欲しいと思ったんだろ。」

「んぐ、、、」

(そのものずばりで言い当てられた。。。)

「あのな~バカ弟子、いっとくが実際の錬金術は鉄を金に変えたり、命の石を作り出すことはできねぇぞ?ありゃ、おとぎ話だ。」

「えぇー!?そっそうなん!?で、でも町の大人たちもすげーとか言うてたよ?こんなんも聞いた。錬金術を極めた者は1ルペ硬貨を握っただけで倍になるんやて。すごない?」

「・・・初めの大人の会話、たぶん酔った上での話だろうな、後のやつは種も仕掛けもある手品だろう。口上で錬金術うんぬんかんぬん言った方が雰囲気出るからな。」

「えぇーうち、嘘聞いてしまったん!?それに手品って、、、なに?」

「いやいや、嘘じゃない。ただ、物理的に鉄を金に変えたりは出来ないって話だ。手品っていうのはな、ほれ、見せてやる。」

シショーが1ダリ紙幣を右手に持ちなにやらぶつくさ言っている、手を開いてみるとなんと2ダリになっていた。

「シショー。。。やはりシショーは錬金術マスターでした。一生ついていきます。」

「おい、待て待て、さっき種も仕掛けもあるっていったじゃないか、元々2ダリ用意してるんだよ。」

その言葉にうちは目ん玉をまん丸にした。ほんまでっか!?

この後シショーのよくわかる解説が入る。解説が終わり少し練習すればうちにも出来るような難易度だった。

「シショー・・・うちな・・・」

「ん?なんだバカ弟子?(ちと夢を砕きすぎたかな。へこんだのかもしれん。)」

「錬金術の奥義を会得したで!!これで1ダリから2ダリを生み出すことが可能に!!」

そういった瞬間、シショーに思いっきり頭はたかれた。っつぅ、、、シショー突っ込み厳しいわー

「馬鹿者。元々2ダリ用意してんだから増えてねぇだろうが。」

うちは(゜Д゜)な顔をしてたんやろな。だって今言われて気づいたから。

「まじで今気づいたのか。まぁいいや、錬金術を教えて欲しいっていう理由に関してはなんとなくわかるから教えてやる。ただし、、、面白くないぞ?」

「やったー。シショーさいこーやー。大丈夫やてシショー、話の最後にちゃんとオチをつけるんや。これで大抵オールオッケーや」

「・・・善処する。」


~もしも、ふぁんたじぃーだったならば~

「さぁ、錬金術について教えるとしよう。。。」

そういうと、シショーは腕をまくり上げパンっと両手を合わせた。

「錬成にはな、、、対価がいるのだよ!!」

「シショー、それは、それ以上はアカンー。パステルさんが持ってかれてまうー」

そして今、私パステルは、深淵を覗いてしまったのだ。。。

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