最後の1人
「僕が呼んでいるんだ! サッサっと来い」
僕はマイクに向けて怒鳴った。
僕を馬鹿にした国に向けてICBMを撃ち込んだら全面核戦争が勃発して、後ろ楯だった国々も一緒に滅んで核シェルターに閉じこもる羽目になったけど、後悔はしていない。
寧ろ僕を馬鹿にした奴等だけでなく、小言を言う奴等もいなくなって清々した。
それなのにだ!
核シェルターに一緒に避難させてやった者たちの中から僕を批判する馬鹿が現れた。
だから僕はそいつらの処刑を命じる。
妻だった女や、後継者として英才教育を行っていた息子も含まれていたけどそんな事は関係ない。
敬われる存在である僕を批判するなんて許されない事なんだ!
遅い、僕はまたマイクに向けて怒鳴る。
「僕が呼んでいるんだ早く来い!
サッサっと来てこいつを片付けろ」
2時間程前こんな不味い食事を僕に摂らせようとする奴は処刑してしまえと命じたら、自分の頭に銃弾を撃ち込んだ糞の死体を片付けさせようとしているのに、何で誰も来ないんだ?