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捨てられた少年と無冠の少女  作者: 篠田侑弐
2/2

始まりの日の前に


出会う前から話を進めよう


彼はある時死にかけた、そして同時に家族を失った

…今でもこのキヲクは曖昧で鮮明だ

街は燃え、家は焼け、親も焼け……そして姉は…



…目が覚めた、珍しく夢を見た、子供の頃の悲劇

いや、もう覚えていないのかもしれない…

「…よし、暇だし遊びにでも行くか…」

身支度をし、朝飯を作り、そして食べる

こんな当たり前のことも今日は不思議と嬉しい

午前5時過ぎ、身支度は済んでいるが出るにはまだ早い


「おっはよー!」

「ノックもせずに鍵開けて入ってくるな」

桜七重は今日も元気で扉を開ける…扉の開けた先に若干潰れたあとがあるが…まぁこいつの怪力は今に始まったことではない


この世界には人がいる、だが人の中に人としての枠から外れた者もいる

それが桜七重なんかの事だ、他にも頭とコンピュータとを直接リンクさせたり、反射神経がとんでもない、超常現象を起こしたりと様々だ

…だがそんなのが人間として認められるのか、これだからオーバードは…などと未だ差別の意見は多い

それもそうだろう、昔からいたとされているがある事件をきっかけに爆発的に増えた


…そう、ある事件とは俺が家族を失った日、ほんの10年前だ…この時後天的に目覚めた子供たち、それ以降も生まれてくる子供が目覚めていることが多かった…特にここ、八松谷で事件が起きて以来ここを含め全国で似通った事件が起きていた…その後にオーバードに目覚めた子供も爆発的に増えた…学者はこれを事故の時になにか特殊な細菌が蔓延したのではと口論が耐えない


…まぁ、俺は目覚めてないんだがな

人並みよりは思考速度が早いだけで


「さて…俺は今日はゲーセンでも行くけど桜七重は?」

「んー…私は彩刀について行くー♪」

うん知ってたと心の隅で思いながら財布を持ってゲーセンに行くことにした…この時は7時である

…そして今日は日曜日、朝からゲーセンとはなかなかなものだが単に気分の問題だ…暫く外出もしていなかったからな


ところ変わってゲームセンター…クレーンゲーム、格闘ゲーム、よくあるバイオ、明らかに殺しにかかる銃ゲー…そしてma○○○○○○などなど種類豊富な大型ゲーセンである。


「んー…これだな…当たり、次…当たり」

乱数調整してんのかと言わんばかりにメダルゲームでメダルを倍加させる彼

そしてパンチングマシンをぶっ壊すのかという勢いでぶん殴りまくってる桜七重…


注意、ここのパンチングマシンは特別製です、特別製です


「…さてっと…やっぱり面白く感じないな…」

やってることはただの作業、特定のタイミングにハマるようにするだけのつまらない作業

一方桜七重はと言うと…ボーリングでピンを吹っ飛ばしている

…これまた特別製()


「やっぱりあれをやるか…」

アレというのは…射的だ

なぜかと言うと俺は射的だけが苦手なんだ、いや銃器は多分使える、使ったことないけど

だが射的だけはダメだ、そんなもんで浪費であろうがこの射的をやってる時だけはまだ楽しかった…



こうして昼をMCで食べて…買い物をして、やっと帰宅するところだ、

…空は清々しいほどに橙で満ちている。

そう思いながらに目を閉じる、風の音、光の感触…どれも今はとても心地いい…


「…貴方は…何かになりたいの?」

「…俺はなにかに…そうだな、なりたい…って!?」

目を開けて見渡す、先程の声の主は居ない

先程の声すらなんだったのか思い出せない…

幻聴か?…疲れてるんだな


「彩刀〜大丈夫?…疲れてるの?おっぱい揉む?」

「疲れてるが揉まない、だからその胸チラ見せをやめろ」

「ちぇっ、つまんなーい…でも私も疲れちゃったかな…そろそろ帰るねー」

そう言いながら問答無用で帰っていく…

俺も帰ろう、帰ったら…そうだな、今日はステーキにでもするか



─そして寝て目覚め、事件に巻き込まれる─

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