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6.異世界ファンタジーのススメ

 さぁ、前回異世界ファンタジーに手を出すと宣言したわけだが、少しばかりなろうの異世界ファンタジーの扱いについて説明しよう。


 異世界転生、異世界転移、異世界もの。

 とにかく異世界なら異世界ファンタジーであるといえるが、ここでは異世界転生、転移のみに注目する。


 さて、この異世界転生ファンタジーというジャンルだが、なろうでは恐るべき人気を誇る。

 簡単に言えば、このジャンルの日間100位のポイントが他ジャンルの日間1位を凌駕することすらざらにある。1位に至っては他のジャンルの数十倍ものポイントになる(もちろん、恋愛やVRなどランクインに高いポイントが必要になるものは他にもあるが)。


 これだけ言えば異常なまでに人気があることが分かっていただけると思う。


 なぜそんなに人気があるのか…という話は色々なところで語られているしやめておこう。


 要はみんな好きなんだよ、異世界転生。俺だって大好きだ。むしろ俺が異世界転生で成り上がりたい。エリートコースまっしぐらしてハーレムして最終的にメインヒロインと結婚したい!!!!


脱線した。


 人気がある、ということは読者がいるということになる。

 他ジャンルで評価を得るのが難しいのは純粋に読者の少なさも大きく関係している。


 であれば、評価が欲しい、感想が欲しいのなら読者が多いジャンルに突っ込んでいくのが一番手っ取り早いのである。さあみんな! 異世界ファンタジーを書こう!!!! これでみんな人気作家だ!




 ……はい。


 今「なわけねーだろそんな簡単なら苦労せんわカス」と思った人が結構いると思う。


 異世界ファンタジーの執筆の経験がある方がほとんどだと思うが…そうなのだ。


 異世界ファンタジーには大きな罠がいくつも存在する。


 まずは、作家多すぎ問題。

 読者に人気があるということは、我々と同じことを考えて流入する作家も多くなる。ついでに言えばたくさんの読者が読んだ作品に影響されて作家と化す。


 つまり、読者も多ければ作品も多い激戦区と化しているのだ。


 作品が多すぎるためポイントも分散し、更新作品欄はあっという間に流れて行き、結局日間ランキングの作品に人気が集まるのである。


 かなしい。俺も日間入りしたい。



 次の罠は、テンプレ問題である。


 異世界転生転移にはテンプレートが存在する。

 お馴染みエリートコースを突っ走るものからチートで俺ツエー、ハーレムしたり成り上がったり悪役令嬢で婚約破棄してみたり様々だ。

 これらの展開はテンプレとして批判されることが多いが、実際面白いのだからしょうがない。


 問題なのは、テンプレとして確立したがために、初心者であっても面白い展開が書けてしまうことにある。


 なのでタイトルとあらすじだけ見るとどれも一緒くたになってしまい、やはり読者の分散につながるのである。



 じゃあテンプレを書かなければいいじゃない!

 ……これ、3つ目の罠である。


 テンプレだと全部同じに見える。

 じゃあテンプレ以外なら目立つ!読まれる!


 ……読まれないんだな、これが。


 なぜなら大多数の読者はテンプレを求めているのである。テンプレ以外には見向きもしない層がたくさんいるのだ!


 そのため、ただでさえ作品の多い異世界ものの中で非テンプレは余計に埋もれていってしまうのである。


 まあ、うまく人気を出すことができればその独自性から一気に読者を持っていけるのだが……その場合、その作品が新しいテンプレになるだけだったりする。悲しいね。



 ついでに4つ目の罠……というか、罠ですら無い当然のことなのだが。


 テンプレ展開というのはあくまで序盤やプロットだけのものである。


 ヒャッホーウテンプレ書くぜェー! となったは良いが、結局途中からは自分でしっかり考えて展開させていかなければいけない。


 そのため、テンプレだけに頼りきっていると途中から展開を思いつかなかったり周りの作品と似たり寄ったりになったりして人気が低迷、最悪エタる。


 テンプレだからといって独自性ゼロでいいわけではないのだ。


 さて、ここまで分かったところで読者の皆さんの脳裏にはある言葉が浮かんでいると思う。


「結局異世界が良いのか悪いのかどっちなんだよハゲ!」


 だろう。多分。


 ちなみに私はちゃんと髪の毛が生えているわけだが……やめろ!まだ生えてるんだよ!疑いの目を向けるな!


 ……わけだが、私は異世界ファンタジーを書くのはアリだと思っている。


 なぜかといえば、ここでは激戦区ゆえに人気が全て、面白さが全てになる。


 ジャンルが悪かったから人気が出なかった、評価が少ない、という言い訳が通用しない世界になるのだ。自分の力を試すにはもってこいなのである。


 是非とも今まで他ジャンルで書いていた人で、結果に満足していない人がいたら挑戦してみて欲しい。


 ……ついでに言うと、アクセス数が他ジャンルに比べてとても多いのでモチベーションが上がります。これ本音ね。

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