4.ありがちなタイトルの話
一応ではありますが補足しておきます。
これから書く内容は、自己解釈を多大に含むので間違っている事も多いと思います。
また、自分の作品は徹底的に否定していきますが、近い傾向の作品が悪いとは言いません。
ただ、もしも今の自分の作品に満足していなくて、思い当たる部分があったのなら参考にして頂ければ幸いです。
さあ、反省会を始めよう。
当時の自分が見たらしばらく寝込むぐらいには徹底的に反省点を洗い出していくつもりである。
まずはタイトル。
『亡国のイレイザー』
悪くないタイトルだと思っている。思ってはいるが、なろうでは別だ。
散々言われ尽くしていることだが、なろうでは普通のラノベのようなタイトルは生き残りにくい。
じゃあ何がいいのか、と言えば決まっている。
長文タイトルだ。
「俺が異世界転生してハーレムチートで魔王を最強魔法でふっとばす」みたいな長文タイトルだ。いや、このタイトルは絶対受けないけど。
長文タイトルは嫌だ、あんなのあり得ない。そう思う人もいるだろう。
が、長文タイトルにはれっきとした利点がある。
なろうには現在50万を越える作品が存在する。
その中で、読者は必然的に読みたい作品をタイトルとあらすじから判断して見つける事になる。また、新着欄ではタイトルしか表示されない。
つまり、読者はあまりに大量の作品の中でほぼタイトルだけを頼りに読みたい作品を探す事になるのだ。一つ一つ端から手に取って試し読むなんてことはしない。作品は無尽蔵にあるのだから。
この時点で、読者を捕まえる掴みとして、タイトルが非常に重要だということは分かってもらえると思う。
考えて欲しい。
中身が全く分からないタイトルの作品と、中身が容易に想像できるタイトルの作品。どちらが読者の目に止まるだろうか?
当然、後者だ。
だから長文タイトルは強い。普通のタイトルの作品の方が中身がいくら良くても、読まれなければ評価されないため意味がないのだ。
もちろん、ランキングなどを見ると長文じゃないタイトルもあるだろう。ただ、それには人気が出た理由がある。
まず、中身が面白いこと。
例え読者が少なくても、ほとんどの人が評価をしてくれれば点数は上がっていく。点数が上がれば上位にのし上がっていく。上位に上がれば長文じゃなくても読む人は増える。
そして、タイトルを変更していた場合。
長文タイトルのうちに一定の読者を確保し、ある程度でタイトルを変更する。書籍化した作品などに多い手法である。これはいわずもがな。
最後に、作者自体が既に有名な場合。
以前に人気作品などを排出していれば、信用がつく。人気作家の作品ならタイトルから想像がつかなくても読もうと思う人は増える。
『亡国のイレイザー』はどれにも当てはまっていない。
そのため、タイトルの時点ですでに失敗していたのだ。