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花の妖精と腹黒王太子  作者: 水無月 撫子
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隣国 エディー目線

 

 短めです。


「あぁ!憂鬱だ!!!」


 俺が、このようになっているのも仕方がないというように呆れた顔をしているレイド。


「まぁ、落ち着けよ。あちらが来るまでまだ時間はあるんだろう?」

「あぁ。」

「じゃあ、別にいいじゃないか。突然、戦争の啖呵を切られるよりよっぽどましじゃないか。」


「まぁ、それもそうだな……」


 本当に、レイドの言う通りだ。

 あいつらが戦争を仕掛けてきて忙しくなり迷惑被るのは主に俺や宰相レイドたちだ……。

 それにそんな状況じゃサフィーとずっと一緒というわけにはいかなくなる。考えただけで恐ろしい。


 顔を青くする俺が考えていることを理解したのかレイドが冷たい目線を寄越してくる。


「なんだ、レイド言いたいことがあるのか?」


「……はぁ…なんでもないさ。全く……」

「そうか、それならいい。」


 黒い笑みを浮かべる俺に諦めたようにレイドがため息をつく。


「あぁ、そういえば、お前歓迎パーティー、どうするんだ?お前が仕切るよう言われたんだろ?」

「うわ、そうだった。もういっそのことレイドがやれよ。」

「おい、待て!やめろよな、そういう冗談。いつも言うけどお前の冗談は冗談に聞こえん!!」

「ははは、本気だぞ?」

「やめろ!頼むから頑張ってくれ!!頼む!終わったら何日か休んでいいから!!」

「お、それはいいな。よし、やるか!」


 そう言った俺を見てどこかホッとした様子で息を吐くレイドを俺は視界の端にうつしながらも、あれやこれやと部下のものにパーティーの手配をしていった……。



 争い好きの帝国。ブルーファルケ。

 別名青鷹の帝国。気性の荒いあの国の王族のそれも王太子がうちの国に来るのだ。下手のことはできない。

 とてつもなく面倒な仕事を寄越してくれて、と父上にぶつくさいいながら執務をこなした。


 あとから父上の顔色がすぐれず心配ですと健気にも相談してきたサフィーをはぐらかしたのだった。

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