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花の妖精と腹黒王太子  作者: 水無月 撫子
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剣を交えて エディー目線


 試合場にて侯爵と剣を交える俺の妻。


「あぁー。疲れた。ちょっと久々に息抜きしよう!」


 そう思い執務室から逃亡し試合場へとやって来た俺は唖然とした。


 美しく舞うハニーブロンドの髪は私の愛する妻、サフィーのものだ。


 おぉ、すごい。侯爵がおされている。

 カーーーン、と鋭い音がして宙に飛んだのは侯爵の剣。そこに隙をもつくらず攻めこんだサフィーの剣で試合終了。


 俺がサフィーの前に出るとあからさまに嫌な顔をしたサフィーを少し遊んでやろうと思い、試合を持ちかけた。


 サフィーのたち筋や体の動き、以前相手をしたときとは比べ物にならないほど強くなっていた。

 サフィーとは昔から勝負がつかなかった。

 サフィーは本当に強い。ふと、昔レイドが言っていたことを思い出す。


『サフィーは正真正銘の天才だ』


 と、レイドでもサフィーには勝てないとそう苦笑まじりに言っていた。

 でもレイドは魔法が専門じゃないか。と俺が言うと、そっちでもサフィーには勝てないよ。と、うなだれて落ち込んだあいつを宥めるのがどれだけ大変だったことか!


 まぁ、それだけサフィーは強いのだ。

 ただ思うのだサフィーはもう少し肩の力を抜いた方がいいと。

 いつも王太子妃として完璧な彼女は確かに素晴らしいけどたまには俺にも相談してほしい。

 サフィーは昔から辛い、悲しい、そんな泣き言を一切いわない少女だった。だからこそ頼ってほしい。彼女は気づいていないだろうが彼女はいつも小さな猫のように丸まって眠る。レイドに聞いたところあれは心にストレスがかかりすぎて無意識に丸まっているのだと聞かされた。

 幼い頃から国のため家のためそして王太子妃として、気を張っていたサフィー。それがどれ程負担になっていることか。それでも何も言わないサフィーを幸せにしてやりたい。生き生きとした彼女を見ていたい。これは俺の自分勝手な欲望だ。

 だが、彼女を手放したくはない。


 愛しているから、命にかえても守って見せる……。

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