「最高の珈琲」を求めて…(別解)
そこには一つの答えがあった。
人生における難題が遂に終幕を迎えた。
飽くなき探求が答えを導き出したのだ。
澄んだ黒がカップを満たす。
鼻腔をかけ抜ける濃厚な香り。
あぁ、これこそ…
口に入れた瞬間、脳にまで響く芳醇な味わい。
体の隅から隅までもがそれを求めた。
心が、頭がスッキリする。
それは一種の麻薬のように、私を心酔させた。
永遠に続くと思われた快楽は、ふいに終わりを告げる。
空になったカップが、そこにはあった。
あぁ…
至福の時間は、残酷な現実へと姿をかえる
まだ……
まだ………………
「すいません、おかわりください!」
飽きるまで幸福は繰り返される。
読んでいただき、ありがとうございます。
遊びすぎてしまったので、没作にしちゃいました。別の切り口から書いた作品も短編として執筆してあります。
ぜひ、他の作品も読んでみてください。