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「どうもこんばんは、私幽霊で御座います」~余命(?)一カ月の幽霊ライフ~  作者: 伝説の自宅警備員
序章~幽霊さん、始めました~
2/15

「こんばんは、私......決意しました」

「......しくしくしく......ぐすんぐすん......」

 

 ......あぁ......涙が止まらないって......こうゆうことを言うんですね......


 いやぁ......見栄を張りましたよ......

 所詮......私なんて......どこにでもいるようなモブ男でしたよ......

 

 

 それでもまだ......


 一応は......見れた顔でしたよ......?


 

 ......それが、なんですか......? あの顔は......


 あれじゃあまるで......

 


 「T○KI○の長()くんみたいなワイルドイケメンじゃないですかーーー!?」

 


 ......えっ!? 何!? これってもしかして......何かのドッキリだったりするんですか!?


 ほら、鏡に仕掛けでもあるんですか?


 ってか、鏡に幽霊が映るってどうゆう技術ですか!?


 説明お願いしまーす! 神様ーーー!?





 そもそも(わたくし)、死んで別人になってしまいましたが......よかったんでしょうか......?


 私のアイデンティティはいったい......

 死んだとたんにどこかへ行ってしまわれたのでしょうか......?


 ......ふむ。


 まぁ......あれですね......


 私......



 

 なぁ~んて幸運なんでしょうか!?


 まさか死んでモブ男とおさらばできるなんて!


 素晴らしい! 素晴らしいですよ!!


 

 これで(わたくし)もイケメン街道まっしぐらですね!


 人生生きてさえいれば、そんな幸運にも巡り会える!!


 ......いや~感激です。


 ......って......あれ?



 ......私......



 ......既に......



 ......死んでいる............?



 ◇



 いや~、そういえば(わたくし)、生前の記憶はしっかりとあるんですがね......どうもどうして死んでしまったのか......そこだけがぽっかりと穴が空いてしまったかのように、全く思い出せないんですよねぇ~、いや、ほんと。

 

 なんですかねぇ~? なんなんですかねぇ~? 全く分かりませんね~?


 まぁ、まだ30代そこらでしたから、寿命でポックリ......なんて事は有り得ないんですよねぇ~......

 

 病気もしていなかったですし......いや、でも突然の心臓発作って事も考えられなくないですね~......

 

 

 それか......事故ですか?


 それとも......まさか......殺された!?


 


 いやいや、まさかそんなことはない............ですよね?

 


 はわわ......心配になっちゃいます......


 ......って......ん? まさか......? これって......もしかして......死因を知ったら(わたくし)......成仏してしまうって事は......ないですよね?

 

 嫌です! そんなの絶対に嫌です!

 私にもやり残した事がたくさんあるんです!

 


 例えば......綺麗な彼女を作るだとか......

 

 綺麗なお嫁さんと幸せな生活を送るだとか......

 

 綺麗な愛人にも恵まれるだとか............




 ......はっ! いけないいけない。つい下心が出ちゃいましたね。


 ......えっ? そんなこと言ってもしょうがない? 

 

 なぁ~んでですか!? 


 (わたくし)だって夢の一つや二つ、持ちたいんですよ!


 それくらい別にいいではないですか!? 


 

 ......えっ? だってもう死んでるじゃないか......ですって......?


 いやいや......全く......あなたって人は、冗談も休み休みにしてくれ......って......そうでした。


 (わたくし)......死んで幽霊さんやっていたんでしたね.....


 生前の記憶がしっかり有り過ぎて、つい忘れてしまいますね......いや~困ったもんですねぇ~......、いや、ほんと。

 


 

 ......あらあらまぁまぁ、話が脱線してしまいましたね。

 

 話を戻しますと、(わたくし)にはしっかりとした未練があるんです!


 哀しいかな......(わたくし)は生前、彼女という存在が居なかったんです......一人も......そう一人もなんです!


 なので......手を繋いだことも......キスしたことも......ましてやあ~んな事や......こ~んな事だって......当然未経験なんです......はい............。

 

 所謂(いわゆる)、童の貞って奴です......

 


 ......こんな事って......あっていいんですか!?


 いや、絶対あっては駄目ですよね!?


 男に生まれてきたのなら......


 女の一人や二人。抱かないでどうするんですかぁー!?

 



 ......はっ! 失礼失礼。

 紳士である(わたくし)ですが、つい興奮して熱くなってしまいましたね......おほほほほ~。

 


 ......え~おほん。話を戻します。

 なので、(わたくし)はこの幽霊ライフ......


 

「このワイルドイケメンフェイスで見事、彼女を作ってみせることをここに宣言致します!!」

 


 はい、パチパチパチパチー。

 拍手喝采ありがとうございます。

 ......えっ? ......してないって? いやいや......そこは嘘だとわかっていても頷いて下さいよぉ~。親切じゃないですねぇ~。



 はい。こうして私の彼女探しが始まるのでした。いや、ほんと。



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