「こんばんは、私......幽霊で御座います」
「どうも~こんばんは~、素敵なお嬢さん方?」
「「ひっ......ひぃ......」」
「いやはや~あなた達、挨拶には挨拶で返しましょう?」
「「無理無理無理無理ー!!」」
「......えっ? 無理? ......な~んでですか? そ~んな酷いこと言わないで下さいよぉ、傷付くじゃないですかぁ......」
「......だって...........」
「......ん? ......だってなんです?」
「......だって......しょうがないでしょ......?」
「......えっ? ......しょうがない? 何がしょうがないと言うんですか?」
「......だって............」
「だから......だって何だと言うんですか? 仏の顔はなんとやら......温厚で有名な私ですが、もし適当な理由でしたら怒ってしまいますよ!?」
「......だって......足が......」
「......ん? ......足? 足がどうしたんです?」
「「なぁいじゃないかぁ(ですかぁ)ー!!」」
「あ~ああ......行ってしまわれましたね......残念です......いや、ほんと」
......そうなんです。私、幽霊なんです、はい。いや、ほんと。
ある日気がついたら幽霊になってた......そんなことってよくありますよね?
......え? ......ない? ......ないですって? そんな馬鹿な......
私は気がついたらこの身体になっていたんですがねぇ......んー......これはあれですか? ......不思議体験ですかね?
......まぁまぁそんなことはさて置き。
最近、私には悩みがあるんです。
それは、先程もそうだったのですが......
全くお友達が出来ないんです!
皆さん、私の姿を見たら「きゃー」とか「わー」とか言って、逃げ出してしまうんです!
実に哀しいです......
......え? 幽霊なんだから当たり前......ですって?
なぁ~んですかそれは!? 偏見ですか!?
私だって友達の一人や二人、欲しいんですよ!!
お友達を作って長閑にカフェでティーブレイクでも......
............えっ? 無理だから、とりあえず幽霊のお友達を作ればいいじゃないですか......ですって!?
なぁ~にを馬鹿な事言ってるんですか!?
あなた......幽霊ですよ!?
貞○とか呪○とか......劇場で御覧になられたことがないのですか?
あの、ぬぅあ~って這い出ててきて、すー、すー、と近付いてくる感じ......
ひゃあーーー!!
こ、こ、こ、怖いじゃないですか!!
まさか......そんな方達とお友達になれと......?
そんな冗談を......あなたは言うというんですか!?
いやいや......もぅ......呆れてものも言えませんよ......
......えっ? ......私も一緒だろ? ......ですって!?
あなた......完全に喧嘩を売ってますね? 売ってますよね!?
いいでしょう。買いましょう。
こう見えても私、昔結構やんちゃしてたんですからね?
痛い目見ても後悔しませんよう......
......えっ? ......いいから鏡を見てみろ? ......ですって?
いやいやぁ~、鏡を見てもそこに映るは超絶美男子でナイスガイな私が映るだけですよ?
「......あっ、痛い痛い。ちょっと......抓らないで下さいよ。実はそれ......地味に痛いんですよ? ほら、ちょっと赤く......あれ? なっていない......? そんな馬鹿な......」
......えっ? ......そんな事はどうでもいいから早く鏡を見ろ! ......ですって?
はぁ......しょうがないですねぇ......わかりましたよ。見ればいいんですね? 見れば御納得頂けるんですよね?
しょうがない......ここは男を見せますか。
それでは......見てみますよ?
まぁ言うてもそこには相変わらず素敵な私がいるだけなんでしょうけどね............
――――
――――――
「ギャーーーー!!!!!」
こうして、私の幽霊生活が始まりましたとさ。いや、ほんと。
文字数気にせず投稿!
というよりも、この部分で切りたかったので、渋々一話はこの文字数って感じです......いや、ほんと。