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「役立たずと追放された俺、魔法陣がプログラムに見えるので最強の魔道具を量産します」   作者: れんれん


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第48話 王都実証計画

王城・会議室。

重厚な扉の内側に、王国の中枢が集められていた。

長机の中央。

発言権を持つのは――

セレスティア・フォン・アルヴェリア。

その左右に、貴族、官僚、魔道具師たち。

そして端に――レオン。

ざわめきの中、王女が口を開く。

「議題は一つ」

静かだが通る声。

「魔力供給網の実証を、王都で行う」

一瞬で空気が凍る。

「無茶だ」

「危険すぎる」

「前例がない」

声が飛ぶ。

アルベルトが一歩前に出る。

アルベルト・グランディス。

「技術的には可能だ」

一言で場が静まる。

「だが段階は踏むべきだ」

王女が頷く。

「当然よ」

そして指を立てる。

「区域限定で行う」

レオンが補足する。

「王都の一画」

「低出力での供給実験です」

貴族の一人が言う。

「失敗した場合は?」

レオンは答える。

「停止します」

即答。

だがそれだけでは足りない。

「暴走の兆候が出た場合は」

一瞬、ガルドを見る。

「強制遮断」

ガルドがニヤリと笑う。

「任せろ」

数人の顔が引きつる。

別の貴族が言う。

「そもそも」

「なぜそこまでしてやる必要がある?」

その問いに。

王女ではなく――

レオンが答えた。

「生活が変わるからです」

視線が集まる。

レオンは続ける。

「灯り」

「水」

「暖房」

「全部が、誰でも使えるようになる」

貴族たちは黙る。

イメージできてしまったからだ。

王女が静かに言う。

「税収も変わる」

官僚が反応する。

「……経済規模が拡大します」

ディランが笑う。

「市場が倍では効きませんね」

沈黙。

そして――

一人の老貴族が口を開いた。

「……やれ」

場が動く。

「ただし条件がある」

王女が頷く。

「言いなさい」

「責任の所在を明確にしろ」

重い言葉。

誰が責任を取るのか。

その問いに。

レオンが口を開こうとした瞬間――

「私が取る」

静かな声。

全員が振り向く。

王女だった。

「国家プロジェクトとして実施する」

「責任は王家が負う」

ざわめき。

それは決定を意味していた。

アルベルトが小さく笑う。

「覚悟が違うな」

王女はレオンを見る。

「あなたは結果で応えなさい」

レオンは頷く。

「はい」

こうして――

王都での実証実験が決まった。

数日後。

王都の一角。

庶民街。

石畳の路地。

古い家々。

そこに、見慣れない装置が設置されていた。

中央供給装置。

各家庭へ伸びる導線。

レオンとミレナが最終確認をしている。

ミレナ・アストラが言う。

「緊張しますね」

レオンは笑う。

「ですね」

周囲には住民たち。

不安と期待が混ざった視線。

一人の子供が聞く。

「ねえ、それ何?」

レオンはしゃがんで答える。

「灯りをつける道具だよ」

子供の目が輝く。

「魔法?」

レオンは少し考えて言う。

「……誰でも使える魔法」

その時。

王女が現れる。

セレスティア・フォン・アルヴェリア。

「準備は?」

レオンは立ち上がる。

「完了です」

王女は頷く。

「始めなさい」

空気が張り詰める。

レオンは装置に手を置く。

(ここからだ)

「起動」

――ブゥン

低い振動。

導線が光る。

家々へと流れていく。

そして。

一軒。

また一軒。

ランプが――

点いた。

住民たちがざわめく。

「おお……!」

「火じゃない…!」

「勝手に…!」

子供が叫ぶ。

「明るい!!」

笑顔。

驚き。

歓声。

その中でレオンは立ち尽くす。

ミレナが小さく言う。

「成功…ですね」

レオンは頷く。

「ああ」

王女はその光景を見ていた。

そして小さく呟く。

「これが」

「国を変える力」

だが。

その瞬間。

遠くの屋根の上。

黒い影がそれを見ていた。

「……確認した」

低い声。

「奪う価値がある」

その手に握られているのは――

見覚えのある魔道具。

似ている。

だが違う。

歪な構造。

そして。

不安定な光。

競争は終わらない。

次に来るのは――

模倣か、破壊か。

――続く。

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