表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ライフスター  作者: ダークマジャー。
1章 転生編
7/17

第7話 街とパーティー

第7話です!ここから先の展開を考えるの結構楽しいけど結構しんどいです。よろしくお願いします!

「婚約者がいるって……まさか」


俺はなぜサヤラが泣いているのかがわかった気がした。


「その相手は一体誰なんだ……?」

「隣国の王子……」


やはりか。これは国どうしの政略結婚……。サヤラの意思を無視しての結婚だ。でも、あの王が娘のサヤラに政略結婚をさせるのか?俺はあの優しい王がそんなことするわけないと思っていた。


「その王子はサヤラが嫌だと思うやつなのか」

「うん……。私はその王子が苦手なんです。相手の意思を無視し、自分のことを第一に考える人です。私は到底この政略結婚を受け入れられません。私は私の意思で決めたいの!」


サヤラは涙目で俺の方に決意を固めたような鋭い目を向ける。俺は王がお風呂で言っていた「救って欲しい」の意味がわかった。俺はこのサヤラの顔に心を動かされた。


「わかった。俺は助けてもらった恩もあるし、サヤラと王子の政略結婚阻止を手伝うよ。だから、もう泣かなくてもいい」

「渡さん……!」


青白く輝いた月が城の真正面に昇る。俺はサヤラの頬に流れている涙を優しく手で拭い、サヤラの顔を見る。


「俺はサヤラが嫌っている王子のことを何も知らない。だから、王子のことをある程度知っておきたい。王子が集まるイベントとかがあれば参加したいのだが……」

「なら、今度ここのお城で隣国のアステルダムとのパーティーがあるのでそこに参加されてはどうでしょうか?」


俺はサヤラの提案に首を縦に振った。パーティーでその王子の様子を観察したいのだ。きっと何か政略結婚させる事情があるのだろう。


「あと、その、さん付けじゃなくていいぞ。これからは協力する仲なんだから」

「わ、わかったわ。渡……くん?でいいかしら?」

「そっちの方がいいかな!」


俺とサヤラは互いに呼称を親しみやすいように変えた。



俺はサヤラとの話が終わると月明かりが差す廊下を歩き自分の部屋へと向かった。自分の部屋の前にくるとそこにはラフな格好をしたララが腕を組んで立っていた。


「ララ、どうして俺の部屋の前にいるんだ?」

「君に聞きたかったの。なんで、あの時七魔族がいる城にきたの?君も死ぬかもしれなかったのよ!?」


ララはしかめづらで俺を見ていた。でも、そんな表情をしているが、本当にで怒っている訳ではなさそうだった。


「お前に恩返しがしたかったからだ。あのとき俺が番神に殺されかけていたところをララが助けてくれたからだ。それで、今度は俺が助けなきゃって思って……」

「......」


ララが怒る気持ちもわかるが、俺はそんなことよりララが生きていてくれるだけでいいんだ。


「そうなのね。でも、死ぬかもしれないところに君を巻き込むわけにはいかない」

「いや、俺は……」

「あ、あと……。ありがとう。助けてくれて!私は言っている側だが、あの時君が助けてくれなければ私は死んでいたかもしれない。だから礼を言う」


ララはその綺麗な笑顔を俺に見せた。俺は命をかけてララを守った。それが今、よかったと思えている。自分でもなぜあそこで勝てたのかはわからないが、ララを助けられたならよかった。


「あ、それと……。私の剣知らないかな?目が覚めてから剣がなくて。探しているんだけどどこにもなくてね」


すっかり忘れていた。俺はブローデンとの戦いにララの剣を使い、折らせてしまった。俺は冷や汗をかきながらララに謝る。


「ごめん!俺、ブローデンと戦った時にララの剣使って、折ってしまったんだ。その、弁償は……」


俺はララの方を向いて深く頭を下げて謝った。

顔をあげてララの方を見ると、ララは笑っていた。怒りもせず優しい笑っていた。


「君が私の剣を……。エターナルソードを使いこなすとは君やるね!剣の件は大丈夫だ。君が守るために使ったのなら私は君を責めたりなんてしないよ」

「あ、ありがとう!」


ララは優しい。この人が団長ならステラは安心だと思った。

ララとの話が済んで俺は自分の部屋に帰るララに手を振って見送る。ララも振り返してくれた。修学旅行の時なんてこんなことなかった!俺は少し嬉しかった。



翌日、俺はけたたましくドアをノックする音に起こされた。


「渡ー!起きてるー!?起きてるなら返事しなさーい!私たち先ご飯行っているからねー!」

「あー!今行く!」


俺は急いで着替えて葉月たちと合流し会場へと向かった。

会場に着くとすでに美味しそうなごはんが並べてあった。葉月はよだれを垂らしそうにしながら席に着いた。


「みんな早いね!おはよう!」


後ろから王が笑いながら挨拶をしてくる。俺たちも挨拶を返し席に着く。

王が着くと同時に葉月は自分の前にあった料理をがぶがぶ食べている。俺はそんな葉月を横目見ながら料理を食べていると、ふと、真ん前に座っているサヤラと目が合う。サヤラは顔を少し赤くし料理を食べ始めた。


「そういや、渡君。これから君はどうするのかね?何かやりたいこととかあるのかね?

「俺は今度ここで開かれるアステルダム国とのパーティーに参加したいです」


そういうと王は、口を開けて俺の方に早歩きで近づいてきた。


「本当かっ!?渡君が参加してくれるなら安心じゃ!どうせなら、渡君の連れの女性たちも参加させてはどうじゃ!?」


王は相当機嫌がよくなったのか、スキップしながら会場を回った。子どもらしくて笑ってしまった。

とりあえず、サヤラとの約束通りパーティーに参加することができる。


「本当ですかっ!?私、パーティーなんて参加したことないからマナーとかわからないかも……」

「なら、私が教えよう。このステラ騎士団団長のララ・アスタにお任せあれ!」


ララもパーティーに参加できると聴いて気合いが入ったのか喜んでいるように見える。デルンは少し笑いながら料理を淡々と食べている。デルンなら魔術を使って変身できるから番神だとはバレないだろう。


「パーティーまで期間があるじゃろう。その間渡君たちは王都の街でも見てきたらどうじゃ?気分転換にもいいじゃろう」

「そうですね。なら、見ていこうかな」

「いいじゃん!渡見に行こうよ!デルンちゃんもいいよね?」

「いいですよ。面白そうですし。どれくらい変わったのか見たいですし」


なら決まりだな。今日は太陽も眩しく照っていて天気もいいことだしちょうどいい。俺たちは街へ出ることにした。


街に出るにあたって俺と葉月はデルンに普段着ている服から軽装な服に変えてもらった。葉月を見ると白い服には特徴的な大きな緑色のリボンがつけてあってすごく似合っていた。


「渡、どうかな?変じゃないかな?」

「似合ってるよ!そのリボンとか特徴的でいいと思う!」


俺が褒めると葉月は顔を赤くしてありがとうって言った。


「渡も似合ってるよ……!」

「あ、ありがとう……!」


俺は服装を褒められたことはなかったからなんか恥ずかしかった。デルンの方をみるとニチャァと俺たちを見て笑っていた。

街に出てみるとそこらでは馬車が通っていていかにも交通の中心的な街だと思った。また、街のあちこちには出店があり、果物や野菜を買う人々が大勢いて賑わっていた。街を歩いていると急にデルンが右腕にくっついてきた。


「どうしたんだっ!デルン!?」

「いや、少し歩き疲れたので腕掴ませてください」

「そ、そうか……」


葉月はそのデルンの様子を見て顔を赤くして渡の左腕を掴む。


「は、葉月どうした!?何かあったのか!」

「私も歩き疲れたの!だから……少しだけ掴まっててもいいかな?」


葉月が俺に上目遣いで言う。うん、すごくかわいい!

デルンは葉月が渡の腕に掴まったとき少し嫌そうな顔をしていた。


「そ、それなら休憩がてら近くのカフェでもよらないか?王都の街のカフェ行ってみたいんだ」


そう言って俺たちは近くにあったカフェに入った。入ったカフェは落ち着いた雰囲気で現実世界のカフェと似ていた。席につき、メニュー表をみるとコーヒーと言ったカフェにありそうなものが揃ってあった。


俺たちが注文を済ませ品物がくるのを待っているとデルンが肘をつきながら俺たちに質問をしてくる。


「渡と葉月ってどう言う関係なんですか?見ているとただの関係には見えなくて」

「いや、俺たちはただの幼馴染さ。別に恋人でも何でもないよ」


デルンにそう話すと葉月はジト目で俺の方を見る。


「幼馴染……。そうだったんですね」


デルンは手を顎に回し何か考えた後また元に戻った。

話しているうちに品物がきた。色をみるとコーヒーだ。恐る恐る飲んでみるとコーヒーではなかった。葉月も同じ物を頼んでいて俺と同じ反応だった。


「このコーヒー甘!なんだこれ初めてだ!」

「コーヒー?何か知りませんけどそれはカーヒーです。カーヒー豆から作られている飲み物ですよ」


カーヒー?コーヒーみたいな名前に戸惑いながらも飲んでみると意外と美味しかった。コーヒーとは違った新感覚の飲み物だ。現実世界にはなかった飲み物に俺は少し興奮した。


          ⭐︎⭐︎⭐︎


パーティーが始まる日の夕方になると広場にはアステルダムや王都の偉い方達が大勢来ていた。俺が思っていた以上に人が来ていて驚いている。葉月とデルンはすっかりドレスに着替え、俺は黒服のスーツに着替えた。

俺と葉月、デルンが会場に向かうともうパーティーの準備は完全にできていてあとは開会式を待つのみとなっている。葉月の方を見ると、足がすごく震えていて見た目から緊張していることがわかる。


「葉月大丈夫か?そんなに緊張しているなら無理しなくても……」

「大丈夫……。今日は美味しい料理をたくさん食べるんだから!あとパーティーっていうのも体験してみたいし!」


葉月はたくましい?そうな顔で俺の方にグッドサインを送る。

今回の俺の目的はサヤラの婚約者でもありサヤラが嫌っている隣国の王子。そいつの性格をみてどんなやつか判断するんだ。

会場の明かりが消え、舞台に明かりが灯された。舞台からはサヤラとその隣国や王子、王都の王と隣国の王が出てきた。サヤラの表情を見るとこわばった顔をしている。


「今回は私たちのパーティーに集まっていただきありがとうございます。アステルダム国王のトラス・サランスから先にお礼を言わせたいただきます。私たちは先祖代々仲が良く、これからも仲の良いお付き合いをしていきたいと考えています。今回のパーティーは楽しい会にしましょう!」


アステルダム国の王の挨拶が終わると会場からは大勢の拍手が鳴り響く。隣国の王の次にその王子が喋り始める。


「やぁみなさんこんばんわ。アステルダム国王子ナインマスターのナイラ・サランスです。今回は僕たちの婚約者祝いのパーティーにきてくれてありがとう。この会を機にさらに関係を深めていければと思う」


王子はサヤラの手を繋ぎながら挨拶をする。サヤラは今にでも手を離したそうにしている。挨拶中の王都の王を見ていると難しい顔をしている。


パーティーが始まると人々は片手にグラスを持って話し始める。葉月は会場にある食べ物をすぐに取りに行き、デルンは俺についてくる。デルンには事前に俺の目的を伝えてある。


「渡、今回はどのように立ち回るんですか?」

「とりあえず、王子の行動を観察する。あいつがどんな性格なのかをあばくためにもな」


王子とサヤラは手を繋ぎながら色々な人と話している。俺はサヤラと王子が歩いている時サヤラの方をみると何か様子が変だった。右足を引きずりながら歩いていたのだ。


「デルン、サヤラの右足を見てくれないか?何か様子が変なんだ」

「わかりました。見てみます」


デルンは目を細めてサヤラの方を見る。


「何かわかったか?」

「靴擦れですね。右足のかかとが赤くなっています。おそらく、会場を歩き回っているうちに靴擦れを起こしたのでしょうね」


俺は王子に不信感を抱いた。サヤラが靴擦れしていることにも気がつかないなんてどんな男だよ。無理やりサヤラを連れ回して。サヤラがかわいそうだ。


1時間くらい経ったとき、急に楽器を持った人たちが舞台に現れ音楽を奏でた。それに合わせて人々は男女ペアになり会場の中央で踊ろうとしている。サヤラと王子もその音楽に合わせて踊ろうとしている。


「サヤラ、僕と踊ってくれませんか?」

「私、実は……」

「僕と踊られないって言うのかい?婚約者なのに踊れないって、どう言うことなのっ!?」


王子はサヤラに対し威圧的に言う。俺はその態度に腹が立ちサヤラの元へ行こうとした。でも、デルンが止めてくる。


「離せデルン。俺はあんなやつ放ってはおけない!」

「でも、今行くのは危ないですよ!」

「それでも俺は!約束したんだ!」


俺はデルンの腕を離しサヤラの元へ駆けつけた。




 






お読みいただきありがとうございます。誤字あったらすいません。面白い、続きが気になる方はブックマークなどしてくれたらうれしいです。投稿頻度上がれるように頑張ります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ