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ライフスター  作者: ダークマジャー。
1章 転生編
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第6話 城

投稿頻度終わっててすいません。第6話はゆったりした感じです。よろしくお願いします。

「……!」

俺は意識が戻ると、窓際のベッドの上に寝かされていた。とっさに起きると体のあちこちから痛みを感じた。体を見ると黒色のラフな服に着替えられていた。横の机には俺が着ていた服が置いてあった。頭には包帯が巻かれていて、少し血が滲んでいた。部屋をみるとステラの時とは違い、ベッドは大きく、クローゼットや机、鏡などが置いてありゴージャスになっていた。


「葉月、ララ、デルンはどこにいるんだ!」


周りを見渡しても葉月、ララ、デルンは見当たらなかった。何がどうなったのかもわからず、迷いながらベッドを降りようとすると体が悲鳴をあげたように痛む。これまで感じたことのないような痛みを味わう。それでも、立とうとした瞬間、部屋のドアが誰かにノックされ誰かが入ってきた。


「少し、失礼するよ」


そう言って、入ってきたのは金色に輝く大きな冠をかぶった背の高い王のような者とその後ろには黄色のドレスを着た金髪の美少女だった。


「申し遅れたが、私はここ王都の王、サザン・シャーベルトだ。この度は王都を魔王軍から守ってくれた君に感謝の意を伝えにきた。本当にありがとう」


俺の方に向かってきた後に王と後ろにいた美少女も俺に深く頭を下げた。顔を上げると、ドレスを着た美少女が前に来て俺に話しかける。


「私はこの王の娘のサヤラ・シャーベルトです。私からもお礼を伝えます。ありがとう!」


サヤラはきれいな笑顔を俺に向け、再度頭を下げた。

その笑顔は眩しく輝いていた。


「あ、俺の方こそこんな素敵な部屋を用意してくれてありがとうございます。俺の名前は時野 渡です。ナインマスターやってます。俺、あの後から記憶がなくて……。葉月たちは……」

「渡君が倒れているところをガリエン団長が見つけて運んでくれたんだ。渡君の周りで倒れていた人たちも城の方で保護しているよ」


俺はそれを聴いて一安心した。張り詰めていた心が一気に解けて座り込んだ。ガリエン団長にもあとでお礼を言っておこうと思った。


「君たちは怪我が相当ひどかったから一番強い回復魔法をかけて五日寝ていたが、怪我が完治するのには数週間かかかるだろう。その間、城にいるといい」

「あ、ありがとうございま……うっ……」


嬉しかったため勢いよく声を出したら頭が痛む。


「ちなみに、王様たちはあの時大丈夫だったんですか?」

「あぁ。あの時は七魔族に人質にされていたが危害を加えられるようなことはなかった。七魔族が魔術で君たちの戦いを観戦できるようにしていて、私たちは君たちの戦いを部屋から見ていたんだ」

「そうなんです……」

「そうっ!それでっ!私見てたんですが……!」


俺が話そうとすると王の隣にいたサヤラが話を遮るように話しかける。サヤラは話しかけた後に黙り込み少し赤面になって後ろに下がる。


「……そうだったんですね。まさか王様達が俺の戦いを見ていたとは……」

「それで見ていたんだが、君は『番神』を引き連れているようだね」


王の目つきがギラリと変わる。


「あ、そうです。番神と戦って奇跡的に勝ち、契約して今は俺の配下的な感じです」

「そうなのか!それはすごい!ならば、星剣も持っているんだね。ならば、君は勇者だ!」


王は目を見開き喜んでいた。それよりも、やっぱりデルンは一目見ただけで番神とわかるほど目立つのか……。俺はデルンがあまり番神だと気づかれないようにしないといけないと思った。


「とりあえず、私はこれでおいともさせていただくよ。保護した者たちは隣の部屋にいるからね。ご飯はまた持ってくるからね」


王はそう言い残してドアを開け部屋から出て行った。サヤラは何か話そうとしていたがささっと部屋から出ていってしまった。

王との会話で一安心したのか戦いの疲れが一気に押し寄せてくる。俺は広いベッドに大の字で横になり白いの天井を三分くらい見ていた。横を見るとライフスターソードが置いてあった。


「ありがとうな。ライフスターソード」


俺は横に置いてあるライフスターソードに向かって感謝を伝えた。

少し起き上がり窓を見ると王都は壊滅的な被害を負ったことが一目でわかった。色々な建物が建ってあったがすべて燃えて焼け落ちたのだろう。生き残った人々が瓦礫を持って王都を復興しようと尽力している。窓の景色をぼーと見ていたら上から青色の髪の毛のようなものが垂れてきた。なんだと思い見てみると上からひょこっとデルンの顔が出てきた。俺は驚き窓を開けた。デルンが窓から俺の部屋へ入ってくる。


「デルン何しているんだ?てか、怪我は大丈夫のか?」

「はい!番神ですからね。怪我の回復も人間よりかは早いですよ。私は渡のパートナーですからいつもそばにいますよ〜」


デルンが笑いながら話す。デルンは人間じゃないから回復が早いのか……。


「葉月とララの怪我はどんな感じだ?」

「私も驚いたんですけど、葉月は刺されたところの穴がもう回復していて、血も出ていなかったです。ララさんの怪我はまだ完全には治っていませんが一命を取り留めています。」


葉月はデルン並に回復が早いのか……。怪我が治っていて良かった。葉月が一番痛い思いをしたと思うからな……。ララも怪我を見ると相当酷かったからな。


「あと、気になっていたんだがこの際言うけど、デルンが番神ってことめっちゃバレてるよね。やっぱり、姿が特徴的と言うかなんというか……」

「なら、姿を変えましょうか?」

「……え」

「ビルドチェンジ!」


その瞬間、デルンは人から青の毛と白の毛が混ざった猫になっていた。デルンは俺の肩に乗ってきた。


「こんな感じでどうでしょう?」


それも喋る猫。初めて見る。


「別に猫にならなくてもいいし、その服装とかを変えてくれるだけでいいよ」

「猫と言うのはなんでしょうか?」

「俺がいた地域では今のデルンの姿を猫というんだ」


デルンは目を丸くして俺の話を聞いてくる。


「とりあえず、その猫というのじゃなくて服装を変えてみます。『ビルドチェンジ』!」


デルンの姿を見ると、黒の服装から青を基調とした落ち着いたガーリー系の服装になった。みためから番神と言うことは想像できないだろう。それよりも、デルンのガーリー系服、すごくかわいい……。


「どうですか?似合ってるでしょうか?」

「うん、完璧。青が全面的に押し出されていてすごくデルンらしくて似合っている!」


デルンは顔を赤くして下を向き、小さな声でありがとうと言った。


「てか、渡の頭怪我してるじゃないですか!私の魔術ですぐ直しますよ」

「本当か!?助かるよ」

「褒めてくれたお礼だとでも思ってください。『ビルドリカバリー』」


デルンが回復魔術を俺にかけると俺の頭の痛みは消えていき、頭を振っても痛みを感じなくなった。


「デルンってすげーな。ほんとに」

「いやーそれほどでもです〜」


互いに笑っているとデルンがベッドに倒れてしまった。


「デルン大丈夫か!?」

「私も魔力が完全には回復していなかったらしいので少し寝させてください」


そう言ってデルンは俺のベッドで寝てしまった。番神の魔力回復の方法は睡眠だったようだ。俺はベッドに横になったデルンに布団を被せた。デルン寝顔をみるとは初めてだがかわいいと思った。

俺は動けるほど回復したので城を出歩いてみることにした。気づいてみればもう外は日が沈もうとしており、眩しい西陽が城の廊下に差し込んでいた。そんな廊下を歩いていると、前からサヤラが歩いてきた。俺を見つけたサヤラは目を見開き俺の方に向かってきた。


「渡さん、歩けるほど回復したんですね!あの、今って時間ありますか?あるから少しお話しがしたいです」


サヤラは少し照れた表情で話しかけてきた。俺はサヤラにここの城を案内してもらいたかったからちょうど良かった。


「いいよ。俺もサヤラさん?様?にここの城を案内して欲しいって話したかったから」

「恩人なんですから、サヤラでいいですよ。なら、城の案内から先にしちゃいましょう!」


サヤラは嬉しそうな笑顔で話す。サヤラと一緒に西陽の眩しい廊下を歩いていると、前から鎧をきた屈強な男が現れた。その男をよく見ると、ステラにいた時にララの隣いた人だと気がついた。


「あ!あなたは!ステラ軍の方ですよね?ララ……アスタ団長と一緒にいる……」

「ガエン・ロックスだ。私も先の戦いで負傷してしまってね。今はこんな感じなんだ。君は確か、七魔族を倒したっていう星剣使いの……」


ロックスの腕をみると包帯が巻かれていて骨折しているように見えた。


「時野 渡です。ステラにいたのであなたのことを知っていました!」

「時野 渡……。覚えておこう」


そう言い残し、ロックスは去っていった。

気を取り直しサヤラについて行くと、そこには大きく長い机と背もたれの長い椅子が十個ほど置いてあった。机の後ろには大きな窓があり、虹色に輝いていた。いかにも、城にありそうな机と椅子だった。


「ここはご飯を食べるところだよ。朝昼晩とここで食べてるんだよ」

「やっぱり、ここはご飯を食べるところだったか」


俺は現実世界で異世界系などの物語を読んでいたので何となくで城の部屋の用途がわかる。

次に案内されたのは、大きなバスルームがあるお風呂場だった。さすが王都の城ってことだけあってお風呂はすごく広く、周りには立派な白の柱が六本並んでいる。


「ここは王都近くに湧き出る天然の水を使ったお風呂なんだよ!だから、お風呂に入ると疲れがすごく取れるんですよ!」

「へーそうなのか。今日入ってみようかな」

「ぜひぜひ!」


サヤラは目を輝かせながらこちらを見つめてきた。

俺もこんなお風呂に入ってみたかったという願望があったので気になってしまった。

最後に案内されたのは城の屋上だった。屋上からは王都が一望でき、すごく綺麗な景色だった。西陽も相まって王都は赤色に輝いているように見えた。


「最後はここ!王都が一望できる屋上です!ここは夜くると夜風に当たりやすく気持ちいんですよね」

「そうなんだ。確かにここ高いし夜風によく当たれそうだね」


屋上から下を見ると結構高さがあって少し怖気ついた。帰ろうとするとサヤラは俺を引き留めた。


「ここで話がしたいです」


そういや、サヤラは俺に話があるから案内してくれたんだ。俺とサヤラはそのまま、隅にあった丸いテーブルに向かって行って席に着いた。


「私の話したいことなんですけど。私悩みがあって。あなたなら信頼できると思って話します」

「わかった」

「それは……」


サヤラが話そうとした時、後ろからメイドの人がきた。


「そろそろ夕食の時間なので、サヤラ様と渡様は会場にきてください」


そろそろ、夕食の時間のようだ。悩みを言いかけていたサヤラは首を横にふり「あとで話すよ」と言い、席を立ち会場へと向かっていった。俺はその悩みが気になった。

ご飯会場へ向かうと、そこには寝ていたララと葉月、デルンがいた。ララの隣には先ほど会ったロックスがいた。葉月とデルンは俺たちが来る前にもうご飯を食べていた。葉月が俺たちの方に気付き手を振る。


「渡〜!ここのご飯すごく美味しいよ!家のご飯と全然違うっ!」


葉月は満面の笑みを浮かべていて、美味しそうに食べていた。テーブルの奥を見ると王が座っていた。

俺は葉月の横に座り、ご飯を食べる。ご飯を見ると現実では見たことのないような食べ物でハンバーグぽかった。食べてみると案外美味しかった。ハンバーグのようなものを食べていると奥に座っていた王が話し出した。


「渡君。すまないね。今はこれくらいの食べ物しか出せなくて」

「いえいえ、すごく美味しいです!」

「そうか!今日はサヤラに城を案内してもらったららしいな。ここの城結構いいだろ?」


葉月とデルンの視線が俺に向けられる。


「はい。お風呂も広くて良かったです!」


語呂全然出てこず、中途半端な回答しかできなかったが王はすごく喜んでいた。陽気な王だと思った。

ご飯を食べようとしたら葉月に肩を掴まれた。


「へー渡……もうサヤラさんと仲良くなったんだ。ふーん。へー」


葉月の顔を見ると眉間にシワが少し出ていて怒っているように見えた。俺はハンバーグっぽいやつを少し切って葉月のお皿に移した。そうすると、葉月は手を肩から離しハンバーグっぽいやつを食べ始めた。何とか凌いだ……。


食事が終わり、会場を出ようとしたら王に肩を捕まれ引き止められた。


「この後一緒に風呂に入らなかい?色々話したいことあるんだよね〜」


少し王は酒臭かった。俺は断れるはずもなく了承し、王と一緒に風呂場へと向かった。

風呂に入り体にお湯をかけると、すごく懐かしい感じがした。風呂に一週間くらい入っていなかったからだろう。風呂のありがたみをしみじみと感じた。

浴槽に入ると、王が俺の隣に寄ってきた。


「君はすごいね〜。番神と契約して従えているなんて。私はそんな人見たことないよ」

「ありがとうございます。あの、俺改めて助けていただいたお礼をしたいです」


そういうと、王は俺の方を向いて笑顔で話し始めた。


「そうかー。君は礼儀正しいんだね。なら、サヤラと仲良くしてやって欲しい。サヤラは昔から人とあまり関わる機会が少なくて、友達も少ないんだ。だから、渡君がサヤラの友達になってあげてくれないかい?」

「え、そんなことでいいなら!俺も仲良くしたいですし!」

「そして、サヤラを救ってやって欲しい」

「救う……?」


王は少し悲しそうな顔をして俺の方を向いた。俺は王の言ったことの意味がわからないまま、首を縦に振った。そしたら、王はお湯を自分の顔にかけて朗らかに笑った。俺もなんか嬉しくなった。


風呂を上がって部屋に戻ろうとすると、サヤラが俺の部屋のドアに立っていた。窓から月の光が差し込みサヤラの足元を照らす。


「あの、さっきの話の続きがしたいから屋上にきてくれませんか?」


俺はさっき王の話を思い出し、首を縦に振った。

屋上に上がると、心地いい夜風が吹いていて涼しい。

サヤラが月をバックに俺の方を向いて口を開き話し始める。


「あのね私、『婚約者』がいるの……」


その瞬間、夜風が強く吹きレンガの間に芽生えている白い花が強く揺れた。サヤラは悲しそうな顔をして、泣いていた。


















お読みいただきありがとうございます。次の話も楽しみに待っていてください。誤字あったらすいません。

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